飲食店の開業・運営支援を行うサイト「飲食店.com」を提供するシンクロ・フード社はこのほど、飲食店運営者90名を対象に、各店舗における訪日外国人の受け入れ状況を調査した。
それによると、外国人観光客の来店頻度は、「週に1回程度」(28.9%)と「ほぼ毎日」(27.8%)がほぼ並ぶ結果となった。これにより、6割近くの店舗で外国人が週に1回以上訪れている状況がわかる。
また、飲食店側が外国人向けに対応しているサービスでは、「クレジット決済への対応」(50%)と「外国語のメニュー」(48.9%)がそれぞれ約半数を占めることが判明した。
一方で、最低限の外国人対応措置はとっていても、決して十分なサービスには至っていない様子もうかがえる。
たとえばメニューについては「通常のメニューに英訳を追記しているが、英語圏ではない海外からのお客様への対応には困る(居酒屋・ダイニングバー/1店舗運営)」「メニューはかろうじて説明できても、近隣のお勧めの店は?と問われ、途端に閉口してしまう(カフェ/1店舗)」といった声がきかれ、メニューの外国語対応だけでは十分なサービスに至っていない状況も明らかになっている。
ほかにも困ったエピソードとしては、「お通し・突き出しなどの日本独特のシステムが理解されない(居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗運営)」「当日の体調不良によりキャンセルされた。キャンセルポリシーを事前に説明してはいるが、実際にキャンセル料を取るすべがない(寿司/1店舗運営)」など、外国人に対する文化の違いの説明や対応などに苦労している様子がうかがえる結果となっている。
今回の調査は、同社サイトの会員を対象にインターネット上で行ったもの。調査期間は2015年9月7日から2015年9月18日まで。