安倍総理大臣は2016年3月10日、東日本大震災から5年となるのにあたり開催した記者会見で、2020年に東北の外国人旅行者数を現在の3倍となる150万人に押し上げる目標を明言した。2016年を「東北観光復興元年」とし、ラグビーワールドカップや東京オリンピックを大きな起爆剤としながら、目標達成を目指していく。
これに向け、今後5年間で海外の旅行会社から2000人規模を東北に招聘。魅力ある東北のツアー造成をしてもらうため、大々的な「東北プロモーション・キャンペーン」を行なっていく。さらに、東北の都市部のみならず、津々浦々まで魅力を体験してもらえるよう、地域の路線バスや鉄道の「フリーパス」のような取り組みも行なう意向も示した。
また、安倍総理大臣は1年前、英国のウィリアム王子と福島で過ごし、地元の食材の夕食や地酒を味わったエピソードも紹介。「風評被害の払拭にはできるだけ多くの外国人の皆さんに実際に訪れていただき、地元の食材を味わっていただくことが何よりの対策」と強調。「それが復興への大きな力になる」とも述べた。