リクルートキャリアの研究機関・就職みらい研究所がおこなった大学生の生活実態調査によると、大学生の平均収入は1か月9万6300円だった。そのうち自由に使える金額の平均は3万4500円で、前回調査よりも3400円増加。構成比では「2~3万円」(39.3%)が最も多く、次いで「2万円未満」(22.3%)となった。
収入のおもな内訳は、アルバイト・定職(3万8500円)、奨学金(2万9600円)、仕送り・小遣い(2万5100円)など。前回の調査と比較すると平均収入は9700円増加したが、これは、アルバイト・定職による収入が増えたことが主な要因。仕送り・小遣いは2500円マイナスとなっている。
自由に使えるお金の内訳は、平均でみると「2~4万円」が39.3%を占める。ただし、理系の大学2年生では「2万円未満」が平均よりも5ポイント以上多く、逆に「2~4万円」とする学生が5ポイント以上少ないなど、学年や学習内容でも異なる傾向も判明したという。
大学生が自由に使えるお金の全体構成比は以下のとおり。
また、大学生が自分のものとして所有しているデジタル機器で最も多いのは「スマートフォン」(94.8%)で前回調査よりも26.6ポイントの大幅増。一方で、「ノートパソコン」(75.9%)は前回比3.2ポイント減、「デスクトップパソコン」(10.2%)は5.2ポイント減、「携帯電話」(8.6%)は34.8ポイント減。ノートパソコンの利用は文系では約7割となっている一方、理系学生では約8割と多く、ここでも学習内容に依存する傾向がみられた。
大学生が自分専用のものとして利用しているデジタルデバイスの状況は以下のとおり。
なお、利用目的は、PCでは「調べもの・情報収集」が39.3%、「コミュニティサイトへの参加」が33.4%。映像鑑賞のほか、動画・画像編集・管理・ダウンロード、音楽編集・管理・ダウンロードではパソコンのほうが携帯電話やスマホより利用されている状況も判明した。
携帯電話やスマートフォンでは「コミュニティサイトへの参加」が69.7%と圧倒的に多く、次いで「調べもの・情報収集」が60.5%、「メール」が45.7%だった。また、「写真撮影」「地図・位置情報」「スケジュール管理」「ゲーム」ではスマホ・携帯電話の利用率が多く、パソコンの利用率との差が20ポイント以上開いている。
この調査は、大学1年生から4年生までの4000名(男女20名ずつ)を対象に実施したもの。調査会社マクロミルのモニター会員が対象。調査期間は2015年12月11日から12月20日まで。