農林中央金庫(JAバンク)、ABC Cooking Studio、リクルートライフスタイル、農協観光の4社による包括的パートナーシップ協定の一貫として、2016年10月に行われた大学生によるフィールドワーク「東北復興プロジェクト」。12月には、参加者による商品アイデアの発表が行われ、金賞には明治大学商学部4年生篠原莉菜さんの「失恋したら、南三陸」が選ばれた。
参加者12人は、フィールドワークで回った気仙沼市、南三陸町、登米市のグリーンツーリズム、ブルーツーリズム、震災語り部などの観光素材について、若者誘致の課題を挙げながら、それぞれ独自の視点で商品アイデアに落とし込んだ。このうち、金賞に輝いた篠原さんの商品は、若い女性が経験する失恋を旅のきっかけとして、東北の人の温かみに触れるとともに地元産グルメを味わって、元気になってもらおうというもの。若い女性の特長として、女磨き、フォトジェニック、グループの可視化を挙げ、こうしたコンテンツを用意することで、SNSへの投稿を促す仕掛けも提案した。
具体的な1泊2日の旅行プランとしては、初日は、ホテル観洋の女将による震災の体験談から女性の強さを感じる機会をつくるなど「失恋を忘れ、断ち切る日」と位置づけ、2日目は「パワーと魅力アップ」として、収穫体験や三陸鉄道の「恋し浜駅」で次の恋を祈願する仕掛けなどを盛り込んだ。
なお、このほかの受賞者は以下の通り。
- 銀賞: 大阪大学大学院・野郷達也さんの「ヒラマサの恋を後押しする旅」
- 銅賞: 大阪大学大学院・三原一樹さんの「トビタツ前に知っとけJapan !」
- 企画アイデア特別賞: 法政大学経営学部・梶谷岳さんの「ちょいターン気仙沼」
- プレゼンスキル特別賞: 早稲田大学商学部・上地ゆりえさんの「繋がる、東北〜家族のような暖かさと大自然を通して自分を見つめ直す旅〜」
成果発表を受けて、リクルートライフスタイル執行役員旅行領域担当の宮本賢一郎氏は「繰り返し行きたくさせるようにその土地の魅力を伝えることが大切。旅のワクワク感を出すには、そこにストーリーがあるかどうかだろう」とコメント。参加者に対して、「これからも旅をいっぱいして、いい社会人になって欲しい」とエールを送った。
この結果を踏まえ、リクルートライフスタイルでは、優秀プランについて『じゃらんnet』のアクティビティ予約サービス「遊び・体験予約」での販売を検討する。