長崎・雲仙市の老舗ホテル「東洋館」の旧運営会社が破産開始、負債総額は約37億円、営業は別会社が継続

東京商工リサーチによると、長崎県雲仙市の観光ホテル「東洋館」の旧運営会社である株式会社東洋館が2017年3月31日、長崎地裁から破産開始決定を受けた。負債総額は約37億円で、長崎県内では2017年に入って最大規模となる。

同社が「ホテル東洋館」を開業したのは1945年のこと。雲仙温泉では最上級クラスの規模と知名度を誇る施設として、ピーク時の1991年には約23億円の売上を計上していた。しかしその後は他の温泉エリアとの競争激化などが進み、利用客が減少。一方で設備投資のための多額の借入金などが資金繰りを厳しくしていた。2005年には金融機関から債権管理回収専門機関(サービサー)に債権を譲渡。その後も不安定な状況が続いていた。

このようななか、2016年の熊本地震の影響で宿泊客が激減。同年の売上高約6億円に対し、約1億1000万円の赤字を計上。今回の措置に至った。

なお、同ホテルの土地建物は雲仙市の別会社(株式会社Five Innovation)が所有。今後も同社が営業を継続する。

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