東京都と米ニューヨーク観光局がパートナーシップ締結、観光客の相互拡大へ、東京タワーの特別ライトアップや広告キャンペーンなど

東京都と米ニューヨーク市の観光振興を行うDMOのニューヨーク市観光局は、2017年11月10日、双方向の旅行者拡大を目的にパートナーシップを締結した。両都市が観光分野で連携するのは、今回が初めて。両都市において、交通広告媒体を相互利用し、相互の都市を一般消費者向けに広告キャンペーンを展開する。そのスタートとして、締結日の10日夜には東京タワーの特別ライトアップなどを行う予定だ。

パートナーシップ発表の記者会見では、東京都の小池百合子知事が登壇。「東京に誘致するうえで大変有意義」として、この取り組みを評価した。東京都では、この10年で外国人旅行者が2.7倍となり、昨年は約1300万人の規模に成長している。さらに、2020年までに2500万人を目指しているところだ。

小池都知事

この目標に向けて、今年度から伝統と革新、古いものと新しいものが融合する都市として新たな価値を訴求する「Old meets New」をコンセプトに、東京の魅力発信を開始。今回のパートナーシップでは、これらコンセプトのPR映像などをテレビ、タイムズスクエアのストリートビジョン、空港テレビなどで放映する。また、市内62か所のバス停や公共無料Wi-Fiステーションで交通広告を実施する。

東京都のコンセプトムービーは以下だ。


「Old meets new」

一方、ニューヨーク市への観光客は2016年に史上最多となる6070万人を達成。そのうち外国人観光客は、1270万人を迎え、そのうち日本人旅行者は32万5000人だった。今年は、過去最高になる33万1000人見込んでおり、市観光局プレジデント兼CEOフレッド・ディクソン氏は、今回のパートナーシップでさらに増加することに期待した。

ニューヨーク市では、各種の観光インフラの投資・開発が続いている。来年には、世界で最も高い観覧車となるニューヨーク大観覧車、2019年にはハドソン川からニューヨーク市街の景観を展望できるハドソンヤードの展望台がオープンする予定。その他、空港、アトラクション、ショッピングエリア、ホテルなどで数年にわたって新規オープンや拡大が見込まれている。ディクソン氏は、こうした投資の継続で進化しつづける同市は訪れるべき魅力が多いことをアピールした。

ニューヨーク市観光局では、日本の旅行者が旅行に出やすいよう、HISと協力。HISが、今月から来年3月にかけてニューヨークの特色を取り入れた5種類のツアーを販売する。ニューヨーク特集ページなども用意し、魅力を発信していく計画だ。

また、パートナーシップの記念として、締結日となる11月10日当日は、両都市のランドマークである東京タワー、エンパイア・ステイト・ビルを特別ライトアップする。東京タワーは、日没から午後23時までニューヨーク市の旗を構成する3色(オレンジ・白・青)に。エンパイア・ステイト・ビルでは、現地時間の10日日没から翌日午前2時まで東京都の新アイコン「Tokyo Tokyo Old meets New」のシンボルカラーのブルーにライトアップされる。

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