プライスライン・グループが発表した2017年第3四半期決算によると、ブッキング・ドットコム(Booking.com)やカヤック(KAYAK)など、グループ全体での予約取扱額は、前年同期比18%増の218億ドル(約2兆3980億円)、総売上は同20%増の44億3402万ドル(約4877億円)だった。粗利益は同22%増の43億7455万ドル(約4812億円)、このうち40億ドル(同23%増)が米国外の海外市場が占めた。純利益は、昨年同期に営業権減損処理を行っていた影響もあり、同240%増の17億2039万ドル(約1892億円)と大きく伸びた。
グレン・フォーゲル最高経営責任者(CEO)は「今期の宿泊予約取扱いは、世界全体で1億7800万泊、前年同期比で約19%増と順調だ」とコメント。主力の宿泊サイトであるブッキング・ドットコムについては「供給規模は同41%増の150万軒、2690万室に拡大しており、これは世界最大と自負している。内容の面でも、即日予約できる施設が種類豊富に揃っている」と、競合他社を意識しつつ、質・量ともにナンバーワンを強調した。
項目別の取扱い内訳は、宿泊予約が泊数ベースで前年同期比18.6%増の1億7750万泊。レンタカーは同5.5%増の1900万日。いずれもプラス成長を維持したが、伸び率は若干鈍化。航空券取扱いはさらに減少し、同11.8%減の170万件。
販売形態別では、全売上のうち、仲介販売(エージェンシー)の売上が前年比22%増の35億2370万ドル(約3876億円)、直接販売(マーチャント)は同10%増の6億8428万ドル(約753億円)、「広告・その他」が同27%増の2億2603万ドル(約248億円)。
一方、支出項目の中で、今期、最も伸び率が大きかったのはブランド広告で、同55%増の1億1279万ドル(約124億円)。支出額が最も大きいパフォーマンス広告費用は同18%増の12億2434万ドル(約1346億円)。そのほか営業マーケティング費は同33%増の1億6553万ドル(約182億円)だった。
※円換算値は1米ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出した。