東京商工リサーチは、2018年2月度の宿泊業の倒産状況を発表した。それによると、倒産件数は合計8件で前年同月と同件数。負債総額は前年比48.24%減の36億6900万円となり、3年連続で減少した。
負債総額10億円を超える倒産は、石川県加賀市のディー・エス・ワイ(旧商号:吉田屋)の1件。江戸末期から続くと伝わる老舗旅館を運営し、1958年に法人化。1991年には売上高約11億円を計上していたが、バブル崩壊後の不況で収益が悪化。2015年4月期の累積赤字は約3億1900万円におよんだ。この流れを受け、旅館経営は別会社(吉田屋)を設立して事業を移管して継続して営業。不採算部門をディー・エス・ワイに集約して解散する措置をとった。