観光庁が発表した2018年1月の主要旅行業者50社の旅行取扱状況速報によると、1月の総取扱額は前年比3.2%増の3762億8911万円。そのうち、海外旅行は8.3%増の1439億9008万円、外国人旅行は10.5%増の140億3988万円、国内旅行は0.3%減の2182億5915万円だった。
分野別・上位5社の直近12ヶ月の推移
直近12ヵ月の海外旅行取扱額上位5社・直近12ヵ月推移比較グラフは以下のとおり。2018年1月は上位5社(JTBグループ25社、H.I.S.グループ6社、阪急交通社グループ3社、KNT-CTグループ11社、日本旅行)のうち、HISは16.6%増で好調。阪急交通社とKNT-CTも1割増で推移した。
外国人による訪日旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。1月は上位5社(JTBグループ25社、H.I.S.グループ6社、日本旅行、KNT-CTグループ11社、楽天)のうち、HISは昨年の3割増となり、先月に続いて2位を維持した。
国内旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。1月は上位5社(JTBグループ25社、楽天、KNT-CTグループ11社、日本旅行、ANAセールス)のうち、楽天のみが前年比増で継続している。
旅行商品ブランド全体の取り扱い状況
2018年1月の旅行商品ブランド(募集型企画旅行)は、総取扱額が前年比0.9%減の963億2084万円、取扱人数合計は4.5%減の251万8170人。海外旅行は取扱額が3.8%増の300億7183万円、取扱人数が7.2%減の16万5820人。外国人旅行は取扱額が6.7%減の4億998万円、取扱人数は4.7%増の3万3347人。国内旅行は取扱額が2.9%減の658億3904万円、取扱人数が5.3%減の231万9003人。外国人旅行は取扱人数が増加した一方で、取扱額はマイナス推移。前月に続いて、単価の低下傾向がうかがい知れる結果となっている。
方面別の全体傾向
旅行会社へのヒアリングによれば、海外旅行はシンガポールや台湾、香港などを中心に好調。外国人旅行は、中国やタイからの取扱いが伸びた。国内旅行は団体旅行は好調に推移したが、1月中旬の大雪の影響などで総取扱額は前年並みに留まった。
※同統計では、2016年9月までは主要旅行業者50社、2016年10月から2017年3月までは49社、2017年4月以降は再度50社を対象に集計をしている。
2017年4月以降、JTBグループが集計値を15社合計から25社合計に変更。そのほか、びゅうトラベルサービス、エスティーエートラベル、テック航空サービス、ニッコウトラベルが新たに追加された。KNT-CTグループは、2017年10月分より集計値を8社合計から11社合計に変更。HISグループでは、2017年11月より新たにミキ・ツーリストの実績を加え、集計値を5社合計から6社合計に変更した。
なお、「外国人旅行」は日本の旅行会社によるインバウンド旅行を指している。