KNT-CT、中期経営計画を発表、IT投資に94億円、基本方針はウェブファーストおよびKNT×クラツーの一体化

KNT-CTホールディングスは、事業構造改革に伴う組織再編を完了し、2018年4月1日から、新グループ体制に移行した。これにあわせ、2016年に策定した中期経営計画を見直し、2018年度から3か年の中期経営計画を策定した。

新中期経営計画では、事業構造改革による売上高と利益の拡大を基本目標に設定。これに向け、ウェブ販売の注力と個人旅行事業の再構築、東京オリンピックに向けた団体旅行事業の拡大・強化を推進する。地域単位の分社化体制で顧客との接点を拡大し、すべての旅行関連需要を拡大。ウェブ販売と訪日旅行、東京におけるMICEの3つの専門会社では、各領域を進化させることで、販売を図っていく方針だ。

連結収支は2018年度には売上高4170億円、経常利益29億円、2020年度には売上高4560億円、経常利益57億円を目指す。

個人旅行事業では、(1)ウェブファーストへの転換と、(2)近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの一体化、を基本方針とする。パンフレット販売からウェブ販売を拡大し、ITシステムでは近畿日本ツーリストとクラブツーリズムのサイトおよび顧客データベースを統合。データ分析で、マーケティングを強化する。サイト全体のUIUXの推進とスマートフォン対応に注力し、ITシステム開発・改修に関しては、2018年度に46億円、2019年度に17億円、2020年度に31億円と、3年間かけて投資を継続していく。

店舗では、近畿日本ツーリストの商品に加え、クラブツーリズム商品の販売拡大を強力に推進。仕入れにおいては、近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟と近畿日本ツーリスト全国ひまわり会、クラブツーリズムパートナーズ会を統合する。また、訪日FIT事業についても、国内商品の転用で商品を拡充し、ウェブ販売を拡大する。

団体旅行では、東京オリンピックパラリンピックの取扱拡大に加え、訪日旅行や地域交流、スポーツ事業を成長領域とし、新たな需要開発を推進。教育関連事業では修学旅行に加え、海外留学や全国大会、イベントなども取り込み、教育関連事業の領域拡大も図っていく。

新中期経営計画における経営目標は以下の通り。

  • 2018年度:売上高4170億円、営業利益27億円、経常利益29億円、当期純利益22億円
  • 2019年度:売上高4420億円、営業利益45億円、経常利益47億円、当期純利益27億円
  • 2020年度:売上高4560億円、営業利益55億円、経常利益57億円、当期純利益34億円

なお、組織改正により、KNT-CTホールディングス内にグループの事業戦略策定機能と事業推進機能を集約した。2018年11月を目途に、KNT-CTホールディングスおよび在京主要会社の本社事務所を東京都新宿区に集約し、ホールディングス経営の連携促進と業務効率化を図る。これに伴い、本店所在地の移転に伴う定款の一部変更について、2018年6月20日に開催予定の定時株主総会の議案に加えた。本店の移転日は、2018年10月31日までに開催する取締役会で決定する。

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