観光庁が発表した主要旅行業者50社の旅行取扱状況速報によると、2018年2月の総取扱額は前年比3.2%増の4217億5416万円。そのうち、海外旅行は5.3%増の1669億3538万円、外国人旅行は11.6%増の162億9628万円、国内旅行は1.3%増の2385億2250万円だった。
分野別・上位5社の直近12ヶ月の推移
直近12ヵ月の海外旅行取扱額上位5社・直近12ヵ月推移比較グラフは以下のとおり。2018年2月は上位5社(JTBグループ25社、H.I.S.グループ6社、阪急交通社グループ3社、KNT-CTグループ11社、日本旅行)のうち、JTBとKNT-CTは1割増で好調に推移した。
外国人による訪日旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。2月は上位5社(JTBグループ25社、H.I.S.グループ6社、日本旅行、KNT-CTグループ11社、楽天)のうち、楽天が前年比65.9%増と大きな伸びを記録。HISは3割増となり、昨年12月以来2位を維持している。
国内旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。2月は上位5社(JTBグループ25社、楽天、KNT-CTグループ11社、日本旅行、ANAセールス)のうち、上位4社が前年比増を記録。楽天は1割増以上で引き続き好調な伸びとなっている。
旅行商品ブランド全体の取り扱い状況
2018年2月の旅行商品ブランド(募集型企画旅行)は、総取扱額が前年比1.8%増の1051億9079万円、取扱人数合計は3.1%減の284万928人。海外旅行は取扱額が7.9%増の328億7798万円、取扱人数が4.2%減の18万1301人。外国人旅行は取扱額が6.0%減の4億712万円、取扱人数は27.1%増の3万8590人。国内旅行は取扱額が0.7%減の719億569万円、取扱人数が3.3%減の262万1037人。外国人旅行は取扱人数が約3割増と大きく伸びた一方で、取扱額はマイナス推移。前月に続いて、単価の低下傾向がうかがい知れる結果となった。
方面別の全体傾向
旅行会社へのヒアリングによれば、海外旅行は欧州やハワイ方面を中心に好調。平昌オリンピックの効果もあり前年比増となった。外国人旅行は、春節効果で増加した中華圏に加え、韓国からの訪日客が好調。国内旅行は日本海側で大雪による低迷があったが、企画旅行で北海道方面が好調を記録し、総取扱額は前年並みとなった。
※同統計では、2016年9月までは主要旅行業者50社、2016年10月から2017年3月までは49社、2017年4月以降は再度50社を対象に集計をしている。
2017年4月以降、JTBグループが集計値を15社合計から25社合計に変更。そのほか、びゅうトラベルサービス、エスティーエートラベル、テック航空サービス、ニッコウトラベルが新たに追加された。KNT-CTグループは、2017年10月分より集計値を8社合計から11社合計に変更。HISグループでは、2017年11月より新たにミキ・ツーリストの実績を加え、集計値を5社合計から6社合計に変更した。
なお、「外国人旅行」は日本の旅行会社によるインバウンド旅行を指している。