アマデウスはこのほど、アジア太平洋におけるスマートシティ実現に向けた研究開発強化を発表した。人口密度が高い都市でのスマートモビリティなど、テクノロジーを駆使した「ドアツードアのシームレスな旅行体験」を提案としてまとめ、タスクフォースを設立するもの。これらの活動を通じ、日常のライフスタイルや旅行の在り方に変革をもたらす考えだ。
同社は昨年、全世界でのイノベーション研究開発を目的とする投資予算(8億米ドル)を決定。その半分を、生体認証や旅行者識別、IoT、大規模データプラットフォーム、乗客処理システムといったスマートモビリティ開発関連事業に費やしてきた。また、先ごろさらに30億ドルの追加投資をおこない、空港ITやホテルITなどにフォーカスした取り組み強化を図る方針だ。
その中で同社は、交通渋滞などさまざまな課題を抱える都市で「将来の旅行は、よりパーソナライズされスマート化された体験を提供するために、複合的移動とデータが主導するようになる」と予測。
この考えに基づき、香港国際空港に導入したバッテリー式移動チェックインキオスク「iCUSS」、シンガポール政府観光局が取り組んだ旅行情報やサービスハブのプロジェクト「TIH(Tourism Information & Service Hub)」へのプラットフォーム提供などを実現。また、新たに設立したタスクフォースでは、ECと連携した欧州の短・長距離旅行者向けサービスや、ルフトハンザ航空と連携した顔認識技術の活用などに取り組んだ。
なお、以下の特設サイトでは、スマートシティ実現に向けた同社の取り組みとして、(1)スマートツーリズム、(2)スマートトラベル、(3)スマートコミューティング、(4)スマートデスティネーションの4分野に関連するソリューションを解説している。
アマデウス「スマートシティ」(英語)