タビナカ体験予約「クルック(Klook)」、2億米ドルの資金調達、2018年総予約は10億米ドル見込み

香港を拠点に旅行アクティビティ予約「Klook(クルック)」を展開するクルック社がこのほど、投資シリーズDラウンドで約2億米ドル(約220億円)を調達した。これにより、同社が調達した資金総額は合計3億米ドル(約330億円)となり、アクティビティ分野では最高額となった。※写真はKlookエグゼクティブチーム。

今回のラウンドの出資者はセコイア・キャピタル、TCV、ゴールドマン・サックスなど。クルックは今回調達した資金を通じて、サービス・商品拡大や技術革新を推進。欧米への事業拡大を目指すなどさらなる飛躍をおこない、旅行市場における確固たる地位を築いていきたいとしている。

同社が提供する「Klook」では、世界5000社以上の旅行サービスプロバイダーと提携し、200以上の旅行先で5万件以上のアクティビティを提供。旅行オペレーターのためにパートナー向けアプリやQRコード付きEバウチャーなどを開発し、最新技術を駆使したソリューションも提供することによって大手企業との提携を実現。急速に事業を拡大してきたのが特徴だ。ロンドンとアムステムダムに新たなオフィスを開設し、現在は世界16拠点で600名以上のメンバーが活動している。2018年の総予約額は10億米ドル(1100億円)が見込まれるという。

投資者のひとり、セコイア・キャピタルマネージングパートナーのニール・シェン氏はKlookについて「デジタルに精通した強みを活かして、現地ツアー・アクティビティを手がけるサプライヤーをデジタル化へと転換した」として、これからも旅行者とサプライヤーのつなぎ役となっていくことを期待しているとコメント。また、企業として優れたマネジメントチームで構成されている点も高い評価につながったという。

同社は2015年に日本で開催されたオンライン旅行業界の国際会議「WIT Japan 2015」において、ベンチャー企業対象のビジネスプレゼンで最優秀を受賞。2017年には日本市場への大型投資を発表し、日本政府観光局とのキャンペーンも実施。先ごろ東京・新宿での訪日インバウンド向け事業も発表していた。

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