シンガポール政府観光局と中国モバイル決済大手「アリペイ」はこのほど、キャッシュレス旅行に関する共同事業で合意した。シンガポールを訪問する中国人旅行者を対象にしたもの。
この取り組みでは、シンガポールの複合リゾート施設「リゾート・ワールド・セントーサ」、シャングリラホテル、シンガポール航空などが連携。旅行者はアリペイを利用することで現金なしで旅行できるようにした。
同時に両社はソーシャルメディアを通じて、シンガポールでのキャッシュレス旅行参加希望者を募集。当選した6名は現地で、食事、宿泊、交通、お土産、エンターテインメント体験のすべての支払いにアリペイを使用した。
ニールセンの調査によれば、中国旅行者の65%が海外旅行中にモバイル決済プラットフォームを利用。この割合は、中国以外の観光客の利用比率の6倍以上におよぶという。
なお、2017年にはフィンランドが中国人旅行者向けに完全なキャッシュレス旅行を提案。ヘルシンキ空港や航空予約、食事、博物館訪問、現地での体験プログラムなどをすべてアリペイアカウントを介して支払えるようにした実績がある。