インバウンド客を「雪合戦」で誘致へ、JTBと群馬県みなかみ町が「第1回雪合戦アジアカップ」開催、東南アジアなど7チームが参加

JTBと群馬県みなかみ町観光協会は、2019年1月27日〜28日にかけて、水上高原ホテル200を会場として、「第1回雪合戦Asia Cup inみなかみ」を開催する。JTBでは、日本発祥の雪合戦を冬のキラーコンテンツとして位置付け、今回の大会を契機として、みなかみ町への訪日外国人誘致を進めるとともに地域活性化に貢献していく。(写真左から、みなかみ町観光協会代表理事の深津卓也氏、JTB訪日インバウンドビジネス推進部長の坪井泰博氏、みなかみ町町長の鬼頭春二氏、水上高原リゾート200総支配人の小関正浩氏)

今大会には、海外から台湾、中国(上海)、ベトナム、タイ、フィリピン、インドネシア、東南アジア各国のJTBアジアパシフィックで構成されるチームの7チームに加えて、地元のみなかみチームが参加。総勢約80人がトーナメント方式で雪合戦を行う。雪合戦は近年、スポーツとして注目され、国際ルールも設定されているが、今回は雪に馴染みのない地域からの参加者のため、みなかみオリジナルルールで競うことになる。

集客についてはJTBアジアパシフィックのスポーツ事業部が担当。各国のホームページやSNSで参加を呼びかけるとともに、みなかみ町観光協会と協力し、各国でPRイベントを実施した。

JTB 坪井泰博氏

JTB訪日インバウンドビジネス推進部長の坪井泰博氏は発表会見で「雪合戦は将来五輪種目になりうる。今回の大会を契機として、アジアカップからワールドカップへつなげていきたい」と意気込みを話した。第2回以降の開催は未定だが、「当面はみなかみ町を会場として継続していき、定着すれば、各地で予選を行うことも可能」との考えも示した。

JTBでは訪日外国人数について、ウィンタースポーツ目的の訪日が加わると、2030年には政府目標を上回る6300万人も可能と予測。特に中国市場は、2025年の冬季北京五輪を控えていることから、ウィンタースポーツへの関心が高まっており、将来的には3億人市場になると見込まれているという。そのなかで、坪井氏は「スノースポーツを目的とする中国からの訪日客は年間1000万人を超えるのではないか」と見通しを示した。

みなかみ町観光協会 深津卓也氏

みなかみ町観光協会代表理事の深津卓也氏は、「雪をキラーコンテンツとして、インバウンド観光の振興を進めていきたい」と発言。これまで、国内を対象に雪合戦大会を開催してきたが、そのコンテンツをインバウンド向けに磨き直し、雪合戦の国際的な知名度を向上させていくともに、「みなかみ町を雪合戦のメッカにしていきたい」との期待を示した。

深津氏によると、みなかみ町への入込数は年間約380万人。訪日外国人は約3万人で、そのうち3分の2がアジアからの入込だという。冬期のスキー客に限ると年間約50万人。訪日外国人も年々増加しているものの、その実数はまだ少ない。みなかみ町としては、雪合戦をはじめとするスノーコンテンツとともに、東京からのアクセスのよさ、18カ所の温泉地、ユネスコエコパークなどをアピールすることで訪日客拡大につなげていきたい考えだ。

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