エクスペディア・グループがこのほど発表した2019年第1四半期(2019年1~3月)決算によると、取扱予約高は前年同期比8%増の294億900万米ドル(約3兆2350億円)、売上は同4%増の26億900万ドル(約2870億万円)。しかし支出がこれを上回り、最終損益は1億300万ドル(約113億円)の赤字だった。なお赤字幅は、前年同期より25%縮小した。
主力商品セグメントである宿泊取扱いでは、総予約取扱泊数は前年同期比9%増の8080万泊と引き続きプラス成長を堅持したものの、伸び率は前年同期(15%増)より鈍化して一桁台に。特に減速が目立ったのは海外(米国外)市場。前年同期の伸び率は21%増だったが、今期は11%増に縮小。さらに為替のマイナス影響などにより、一泊当たり収益が同2%減。この結果、宿泊部門の売上は同7%増の17億2500万ドル(約1897億円)だった。
今四半期のエクスペディア・グループ売上において、宿泊部門が占めるシェアは66%。広告関連収入は10%、航空券が10%、その他が14%。
一方、ブランド別では、エクスペディアなど主力OTAによる総予約高は同9%増の230億2900万ドル(約2兆5332億円)。同売上高は6%増の20億3700万ドル(約2240億円)。
ホームアウェイから「Vrbo(バーボ)」に改称した個人所有物件レンタル事業は、総取扱高が同5%増の41億6300万ドル(約4579億円)。売上高は同14%増の2億6700万ドル(約294億円)で、エクスペディア・グループ全体のほぼ1割を占めた。法人市場を扱うエジェンシアは、総取扱高が同7%増(22億1700万ドル、約2438億円)に対し、売上高は同2%増(1億5300万ドル、約168億円)の微増にとどまった。
一方、支出項目では、営業マーケティング費が15億3500万ドル(約1688億円)と半分以上を占めるが金額ベースではほぼ前年並み。前年同期比が最も大きかったのはテクノロジー&コンテンツ費用で同9%増の4億2900万ドル(約472億円)。一般総務費は同4%縮小した。
エクスペディア・グループ全体での地域別売上は、米国内が同9%増の14億7600万ドル(約1624億円)、海外は2%減の11億3300万ドル(約1246億円)。
※円換算は1ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出した。