ブッキング・ホールディングスが発表した2019年第1四半期決算によると、グループ全体での取扱総額は前年同期比2%増の254億ドル(約2兆7940億円)、売上高は同3%減の28億ドル(約3080億円)とマイナス成長だった。同社では、為替差損の影響がなければ同8%増のプラス成長だったと説明している。なお、株式含み益などの効果で、今期純利益は同26%増の7億6500万ドル(約841億5000万円)。
グレン・フォーゲル最高経営責任者(CEO)は「今四半期の取扱い宿泊数は、前年同期比10%増の2億1700万泊と、(四半期実績の)過去最高を更新する堅調なスタートだ」とコメント。マーケット開拓の余地はまだまだ大きく、長期的展望に沿って市場攻略を続けていくとしている。
今期の予約取扱い泊数は、1割の成長を維持したものの、伸び幅は引き続き鈍化している。そのほかのサービス項目では、レンタカーが同1.3%減の1800万日、航空券は同4.4%増の200万件。
取引形態別では、前期に続き、主にアゴダで採用しているマーチャント(買取方式)ビジネスがさらに伸びており、総取扱高ベースでは同29%増の57億3200万ドル(約6305億円)。これに対し、大半を占めるエージェンシー(代理店方式)ビジネスは同4%減の196億7800万ドル(約2兆1645億円)だった。
支出項目では、諸経費合計が3.8%増の22億8100万ドル(約2509億円)に拡大。このうち半分弱を占めるパフォーマンス広告費のみ、前年同期比より微減となったが、ブランドマーケティング費、営業関連、総務管理、IT関連などは前年を上回った。
なお、続く第2四半期については、取扱い泊数ベースでは前年同期比6~8%増、総取扱高は1%増~1%減(為替変動なしでは4~6%増)と見込んでいる。
※円換算値は1米ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出した。