ヤフー、東京オリンピックに向けた交通量調査データを公開、結果は首都高の目標値「3割減」に届かず

ヤフーはこのほど、東京都心部で実施した交通量の調査結果を公開した。この調査は、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の開催に向け、大会組織委員会と連携して実施したもの。交通量を減少させたうえで、道路混雑が想定される箇所での通行抑制や制限を通じ、円滑な交通を維持するための「交通システムマネジメント」をおこなった。

ヤフーは現在、「Yahoo!カーナビ」を通じて、個人が特定できないかたちでアプリユーザーの走行データを収集し、渋滞情報などに活用している。今回の調査でもこのデータが活用された。

調査分析対象のコア日は、2019年7月24日。交通を抑制しない前週(2019年7月14日)のデータとの比較分析をおこなった。規制当日は、高速道路は本線料金所から都心方向に流入する車の通行制限を実施。一般道では環状七号線から都心方向に流入する車の通行制限をおこなった。

その結果、首都高のなかでも上野線、晴海線、目黒線は前週と比較して6割以上の交通量が減少。規制対象エリアの高速道路(首都高含む)と一般道全体では、2.2%減との結果に。当初の目標では、首都高で3割減、一般道で1割減を目指していたが、今回はその数値には至らない結果となった。

以下の図のうち、前週の通行量と比較して増加した道路が「赤色」、前週比較して減少した道路が「青色」で表現されている。

規制対象エリアの主要な高速道路の交通量比較:ヤフー 発表資料より

なお、大会委員会では今回の取組結果を踏まえ、8月25日にオリンピック・パラリンピック競技大会の開閉会式当日を想定した交通量管理のテストをおこなう計画。バス20台~30台の隊列による、選手村予定地から新国立競技場周辺までの走行などを実施する予定だ。

調査分析対象地域の詳細などは、以下ページまで。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会「東京2020大会時の交通マネジメントと2019年夏の試行(輸送テスト)について」

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