Visaはこのほど、韓国人海外旅行者によるカード決済データを分析し、その利用傾向をとりまとめた。韓国で発行されたVisaカードについて、2024年1月から6月までの間に韓国以外で使用されたデータを基に集計したもの。
その結果、アジア太平洋地域が総支出額の62%を占め、次いで欧州が22%、米国が13%と続いた。アジア太平洋地域では、支出額が多い順に日本、ベトナム、豪州、タイ、グアムとなった。
日本は前年に引き続き韓国人の旅行先のトップで変わっていないが、総取引額では前年の39%から今年は48%に増加した。同社ではこの理由について、2024年上半期の円安、韓国/日本間の直行便への期待などで日本が魅力的な旅行先となったものを考察している。
支出カテゴリ別にみると、日本では「ショッピング」がトップで、特に、総支出額のうち、デパート(30%)、ディスカウント店(14%)、服飾雑貨(10%)の割合が高かった。一方、ベトナムでは「宿泊施設」、豪州では「グルメ・食品」「医薬品」が最大となり、旅行先による特色が浮き彫りになった。
なお、アジアでは欧州よりも「タッチ決済」の普及が遅れているものの、日本では11%から29%に増加。同社ではこの理由について、海外でタッチ決済を体験し、その利便性に気づいて国内でも利用するユーザーが増えた可能性があると分析している。また、クレジットカードのタッチで公共交通を利用できる「オープンループ」の利用率は、タイ、オーストラリア、英国で90%を超えている点も特徴としている。