ウィーン市観光局、「美しく青きドナウ」生演奏を宇宙に届けるイベント実施、ヨハン・シュトラウス2世生誕200周年記念で

ウィーン市観光局と欧州宇宙機関(ESA)は2025年5月31日、有名なワルツ曲「美しく青きドナウ」を光速で宇宙に送信するイベント「ワルツ・イントゥ・スペース(Waltz into Space)」を実施する。このイベントは、ヨハン・シュトラウス2世生誕200周年記念事業の一環。計画では、ウィーン交響楽団が演奏する「美しく青きドナウ」をリアルタイムで信号化して宇宙空間に発信し、太陽系外を飛行中のNASAボイジャー1号に23時間後に到達させる計画だ。

当日は、午後8時30分(日本時間では6月1日午前3:30)に、ウィーン交響楽団がオーストリア応用美術博物館(MAK)で「美しく青きドナウ」を生演奏。その音色は信号化され、スペインのセブレロスにあるESAの深宇宙アンテナから光速でボイジャー1号に向けて送信される。

音色は、送信開始から23時間3分後にボイジャー1号に到着。その後、「美しく青きドナウ」はボイジャー1号を越え、宇宙空間を飛行しつづける。

「美しく青きドナウ」は、スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」の冒頭で宇宙船が浮遊するシーンに採用された曲。さらに、2001年にスペースシャトル・ディスカバリーが国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングした際にも再生された。

今回のチャレンジは、1977年にNASAのボイジャー探査機が打ち上げられたとき、地球外生命体と接触した際に人類について知ってもらうために「地球の音」を収めた「ゴールデンレコード」が搭載されたが、その中に「美しく青きドナウ」は含まれていなかったことから、今回48年ぶりにその雪辱を果たすものだという。

なお、このイベントでは、先着1万3743人が宇宙大使として参加することができる。特設サイトで「美しく青きドナウ」を構成する1万3743個の音符のうち1つを選び、登録すると、宇宙大使には個別の証明書が授与され、「美しく青きドナウ」が宇宙に送信される際に名前が一緒に送信される。参加は無料。

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