電通が18か国・地域を対象に実施した「ジャパンブランド調査2014」で、日本への好意度が高い国・地域は、ベトナム、マレーシア、タイの順となり、ASEAN諸国が上位3位となった。訪日意向でもシンガポール、タイ、マレーシアと上位6位がASEAN諸国で、昨年よりも10ポイント以上上昇。ASEAN諸国の日本に対する好意・関心の急激な高まりがうかがえる。
興味・関心のある日本の物事では、日本食、日本への旅行、日本のファッションがトップ3となった。このうちASEAN諸国に限るとファッションやデザインへの関心が高く、特にファッション、コスプレ、音楽、映画、伝統芸能などが昨年よりも10ポイントも上昇。現代および伝統の両面で日本文化の興味が強まっている。
このうち、日本のことを「とても好き」と回答した人は、全体に比べて現代のサブカルチャーやコンテンツ(ファッション、キャラクター、映画など)の関心が高い。特に、日本に対する好意度が高くなかった韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、ロシアで日本のことを「とても好き」と回答した人に、その傾向が顕著だという。
また、「優れている」と思う日本の物事はAV家電、アニメ・漫画、ロボット工学がトップ3となった。地域によってその内容は異なり、ASEAN諸国は日本の技術、東アジアは日本の食やアニメ・漫画、温泉旅行、欧米諸国では日本庭園が上位に上がる傾向があるという。
なお、18か国全体で訪日予定または訪日意向がある人と回答したのは約8割で、昨年よりも7.6ポイント上昇した。日本に対する好意度は高くなかった韓国だが、「1年以内に渡航する予定がある」の回答は5割を超えたという。
調査は2014年4月4日~14日まで、18か国・地域の20歳~59歳の男女(中間所得層以上)を対象に実施。エリアは中国(北京、上海)、香港、韓国、台湾、インド、シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、アメリカ、ブラジル、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア。