四国八十八か所巡り・お遍路の旅に「いつか行ってみたい」は63%、70代は約半数がバスツアーを希望

いよぎん地域経済研究センターは「四国霊場開創1200年」を機に、四国八十八か所巡りに関する意識調査を実施した。これによると、四国八十八か所参り(四国遍路)を知っている人は93.1%と名称はよく知られているが、実際にお遍路をしたことがある人は、一部のお参りを含め23.8%と3割に満たなかった。今年が「四国霊場開創1200年」であり、ご本尊の特別参観や記念法要が行なわれていることを知っている人は19.4%で、四国在住者は半数強が知っているものの、全国的には認知度が低いことが明らかになった。

開場1200年を機に八十八か所参りへの訪問の意向については、「今年すでに行った」と「今年行く予定がある」があわせてわずか4.5%だが、「今年中に行ってみたい」は20.7%に上る。「今年は無理だがいつか行ってみたい」は63.0%で、八十八か所参りへの興味は高いことが分かった。

八十八か所参りの目的では、「心のやすらぎ」(40.0%)、「自分を見つめなおす」(30.7%)をおさえ、「道中の自然景観や観光名所を楽しむ」(46.5%)という観光目的が最多。巡拝時に希望する利用交通手段は、「自家用車」(29.8%)、「旅行会社のバスツアー」(28.0%)がほぼ同数で最も多く、特に60歳代は約4割、70歳以上は約5割が旅行会社のバスツアーを希望している。一方、関東や甲信、北陸の回答者は「全行程歩く」が26.6%と他の交通手段よりも多かったという。

いよぎん地域経済研究センターでは、四国八十八か所参りを希望する人は多いが、宗教的な意味合いが薄れていると指摘。ウォーキングやロング・トレイルの人気にあわせて、歩き遍路の需要も少なくないとみる。巡拝ルートの関係から、巡拝客は夏~秋にかけてさらに増加が見込まれているとし、開創1200年の行事が四国へ足を運ぶきっかけになると期待している。

(トラベルボイス編集部)

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