JTB総合研究所の「スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2014)」によると、スマートフォンで旅行の予約や購入をしたことがある人は、前回調査の19.4%から28.3%に拡大した。商品別では、1位の「宿泊施設」(51.2%)は5割を超え、2位は「国内ツアー」(32.4%)。また、旅行先での予約需要がありそうな、「現地発着ツアー」(4.8%)は、「飛行機」(18.7%)や「海外ツアー」(11.6%)よりも低い結果となった。
旅行を思い立つきっかけや旅行先の決定に影響を与えているものでは、「友人や家族との会話」(きっかけ:62.0%、決定:54.1%)が群を抜いて多く、2位の「テレビ」(きっかけ:14.3%、決定:12.1%)、3位の「旅行会社のパンフレット」(きっかけ:10.1%、決定:10.3%)もアナログの情報だった。
旅行先決定後の詳細情報の入手先についても「友人や家族との会話」(31.8%)が最も多かったが、2位以下は「Yahoo!、Googleなどのポータルサイトでの検索」(21.4%)、「旅行会社や旅行情報サイト」(18.2%)、「宿泊施設のホームページ」(16.2%)と続き、インターネット利用が多かった。ただし「FacebookやTwitterなどの投稿」や「FacebookやTwitterなどでの友人とのやり取り」はいずれも5%未満となっており、SNSは旅行のきっかけや決定、情報収集先として利用されていないことが判明した。
なお、スマートフォンで最も利用する機能は「LINE」などの「メッセージ・チャットアプリ」(31.1%)が最多で、前回1位だった「メール」(28.0%)を上回った。ただし、複数選択にすると「メール」(88.9%)、「電話」(77.7%)が上回ることから、JTB総研ではメールや電話が使われなくなったのではなく、状況や相手に応じた使い分けをしていると見ている。
調査は2014年9月6日~9月11日まで、首都圏、名古屋圏、大阪圏在住の18~69歳の男女を対象に実施。本調査対象者は2060名。
(トラベルボイス編集部)