博報堂生活総合研究所は、2014年に消費者が注目したヒット商品やサービスなどを分析し、「今年の"ときめき"ランキング」としてまとめた。それによると、消費者が今年もっとも"ときめき"を感じたのは「特別列車旅行」(64.9%)で、2位「3Dプリンター」(64.7%)、3位「ユニバーサルスタジオ・ジャパン(USJ)のハリー・ポッター」(62.3%)となった。
また、「おひとりさま旅行」が60代女性では1位、同男性では5位にランクイン、他の世代には見られない傾向を示した。10~20代男性では「新型スマートフォン」「SIMロックフリー端末」「ウェアラブルビデオカメラ」といったデジタル機器に対する関心の高さも特徴的だった。
総合ランキングは以下のとおり。
▼ときめきをもたらしたキーワードは「体験の品質」
同社では、今回の調査で「特別列車旅行」がランキングトップとなった理由について、本来は移動手段である「列車」が特別な意味を持ち、高級感を味わえる観光旅行や足湯が利用可能な新幹線といったサービスを通じて新たな感覚や楽しさを体験できる場を提供した点が "ときめき"を生んだと分析。「USJのハリー・ポッター」や「高音質音楽プレーヤー」などについても、いままでなかったやムードや「良質感」を体験できることが上位ランクインの理由となったとし、2014年を語るキーワードは「体験品質」であると定義した。
さらにヒット商品・サービスは、「感動を広げる体験品質」「未来を感じる体験品質」「普通を高める体験品質」といった言葉で説明できると分析、今後は消費者の期待がいっそう「体験品質の差別化」に向くと予測している。
▼性別・年代別の特徴 男性は「3Dプリンター」他デジタル機器が人気
男女別でみると、男性の"ときめき"1位は「3Dプリンター」(70.6%)、2位は「高音質音楽プレーヤー」(62.5%)、3位「特別列車旅行」(58.9%)で、女性は「特別列車旅行」(70.8%)がトップ、続いて「USJのハリー・ポッター」(70.0%)、「ソチ五輪」(66.5%)となった。
年代別でみると、60代女性では、他の世代にはランクされていない「おひとりさま旅行」(75.0%)が、「特別列車旅行」(73.8%)を抑えてトップにランクイン。60代男性でも「おひとりさま旅行」(57.1%)は5位にランクされ、自分だけの時間を"ときめき"と考える価値観や志向が明らかになった。
また、10代~20代男性では、「3Dプリンター」「高品質音楽プレーヤー」といった世代共通の人気商品のほか、「新型スマートフォン」「無料漫画アプリ」「格安携帯電話の格安通話」「SIMロックフリー端末」「ウェアラブルビデオカメラ」といったデジタル機器も上位にランクされており、関心の高さがうかがわれる結果となった。
この調査は、首都圏および京阪神圏在住の15~69歳の男女1008名を対象に、2014年10月31日~11月4日の間にインターネット上で実施されたもの。2014年に生活者が関心を示したと思われるモノやサービス、コンテンツなどについて新聞・雑誌やネットなどから約450事例を収集、そのうち80項目について設問を用意した。
(トラベルボイス編集部)