JTB総合研究所が実施した「スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2015)」で、スマホ経由で利用するサービスのうち、電話やメールの利用率が減少する一方、画像投稿サイト利用が12.5%(2014年6.7%)とほぼ倍増を示すことが分かった。
また、スマホアプリで利用率が最も高いのは「地図」(78.4%)で、次いで「天気予報」(69.8%)、「乗換案内」(67.5%)となった。特に29歳以下の女性では「画像・動画加工」アプリ利用率の高さが目立つ結果となっている。
スマホアプリの利用状況は以下のとおり。
旅行に関するスマホ利用では、「旅行商品の予約や購入」が前年比4.3ポイント増の32.6%に至った。そのうち、20代以下と30代の女性はいずれも47.6%が該当。若い世代の女性では過半数に近づく状況となっている。
商品別にみると、スマホ経由で予約・購入をした旅行商品で多いものは、「宿泊施設」(17.3%)、「国内ツアー」(10.3%)、「レストラン」(5.7%)、「飛行機」(5.5%)と続いた。特に30代男性では宿泊やレストランの予約が多く、また、宿泊、イベントやコンサートなどのチケット、レンタカーなど複数項目で29歳以下女性による利用率が多い傾向がみられた。
スマートフォンを利用した旅行関連商品の予約・購入状況は以下のとおり。
旅行体験の発信先として最も多いのは「フェイスブック(Facebook)」(64.0%)で、2位は「ツイッター(Twitter)」(43.1%)となり、いずれも3年連続で上位に並んだ。そのほか、5位「インスタグラム(Instagram)」(2015年15.1%、前年5.5%)、6位「ユーチューブ(Youtube)」(2015年11.5%、前年5.2%)は昨年からの急増を示している。
旅行体験の発信先は以下のとおり。
なお、実際に旅行体験を発信する形態では、「写真・画像」(93.4%)が最も多い結果となった。ただし、動画投稿の利用率が昨年の6.4%から8.5%に上昇する状況もみられる。
同社では、Youtubeの利用傾向が急増していることからも推測されるとおり、今後旅行体験の動画投稿が増加傾向にあるものと分析。さらに、SNS利用の拡大や、旅行商品の予約や購入が特に若い女性で過半数に迫る様子などから、「スマートフォン1台で普段のコミュニケーションから購買までを行うことがあたりまえになっている」との見解を示している。
この調査は、2015年9月24日から9月26日まで、ネットアンケートとして行われたもの。首都圏、名古屋圏、大阪圏に住む18歳から69歳までの男女1万名を対象にしたスクリーニング調査のうち、スマートフォン利用者で過去1年以内に1回以上の旅行(日帰りも含める)経験者1030名に対して本調査を実施した。
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