観光庁はこのほど、外国人旅行者を受け入れ可能な医療機関のリストを作成、専用ウェブサイト「医療機関利用ガイド(Guide for when you are feeling ill)」で公開した。
同時に、自治体の観光担当部門に向けた外国人旅行者のケガ・病気などに関するトラブル対応窓口「安心・安全対応相談窓口」を設置。外国人の受け入れ整備の一環として、広く周知を促していく。
今回発表された医療機関のリストは、「24時間365日 救急患者を受け入れていること」「少なくとも英語による診療が可能であること(通常診療時間内に、医師が直接英語で診察、または、日英通訳者を介した診療が可能であること)」「救急科、内科、外科、小児科を含む複数診療科を有すること」といった条件を満たす全国約320の医療機関が含まれるもの。外国人の訪問状況や交通の便なども考慮して選定された。
同時にとりまとめられた「医療機関利用ガイド」では、医療機関へのかかり方や注意事項、症状や病状を説明するための指さし会話シートなどを掲載した。日本政府観光局(JNTO)の特設サイトから公開すると同時に、英語のほか中国語(簡体字、繁体字)韓国語、タイ語で参照できるパンフレットも制作。全国の観光案内所や宿泊施設、自治体関係者などにも同情報を配布していく。
「安心・安全対応相談窓口」は、病気やケガに遭遇した外国人に対応する自治体からの相談を一元管理する機能。観光庁や地方運輸局観光部などに設置する。一方、医療機関での医療費未払いといったトラブルを回避するため、外国人向けの海外旅行損害保険の加入プロモーションも展開していく。