インデンコンサルティングはこのほど、同社が提供するiPhone、iPadのビデオチャット機能利用の通訳サービス「SMILE CALL(スマイルコール)」に基づく「病院におけるインバウンド対応時の頻出単語トップ10」を発表した。2016年1月1日から8月31日までの期間、同サービスを導入している医療機関でやり取りされた通訳記録1315件からキーワードを抽出・集計したもの。
それによると、同ランキングのトップ3は「診断書」「保険」「検査」だった。例えば、帰国後の保険の手続きや再受診に備え、英語版の診断書発行や、保険会社への確認、問い合わせをする会話などが、頻繁に記録されていた。
また4位の「アレルギー」は、来院時の症状の質問や、薬の処方に関するやり取りの際に多く聞かれた。患者に対し、直前に食べたものや、以前にアレルギー反応が出たことがあるものなどを確認する会話が多かったという。
ランキングは以下の通り。
病院でのインバウンド対応時の頻出単語トップ10
- 1位 診断書(241回)
- 2位 保険(180回)
- 3位 検査(159回)
- 4位 アレルギー(73回)
- 4位 レントゲン(73回)
- 6位 抗生物質(61回)
- 7位 処方箋(59回)
- 8位 外科(58回)
- 8位 手術(58回)
- 10位 薬局(54回)
スマイルコールは、現在、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の通訳サービスを提供している。インターネット環境と端末があれば、すぐに利用可能という。
同社によると、一般社団法人日本病院会が昨年4月~6月に実施した調査では、加盟する669施設の医療機関のうち、外国人患者の受入経験がある病院は526施設(78.6%)。しかし、自院に通訳スタッフがいる病院は 74施設(35.2%)にとどまった。一方、観光庁は、2016年3月に「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2015」に基づいて、訪日外国人旅行者の受入可能な医療機関を全国320ヵ所選定するなど、訪日外国人旅行者を受け入れ環境の整備を進めている。
詳細は、一般社団法人日本病院会「平成27年度医療の国際展開に関する現状調査」として発表されている。