北海道新幹線開業から一年、地元企業が求めるのは「新たな観光ルート」、札幌への延伸に大きな期待 ―東北経済連合会

東北経済連合会 地域政策グループはこのほど、昨年3月に開業した北海道新幹線に関する調査を実施した。北海道と東北の会員企業に対して、新幹線が事業にもたらす影響などをアンケート形式で調べたもの。

それによると、「北海道新幹線開業を契機に北海道と東北が連携して取り組むべきこと」の最多は「新たな観光ルートの開発」(全体の62.5%)。次いで「北海道・東北の魅力についての情報発信」(54.7%)、「経済・文化圏における連携」(全体の49.1%)と続いた。

また、地域別にみると、北海道では東北よりも「二次交通の整備」(55.8%)への期待が大きい。一方の東北では「新たな観光資源の掘り起こし」(48.9%)、「北海道・東北の魅力についての情報発信」(58.4%)が北海道よりも多かった。

これにより、北海道では道内各地への周辺環境整備を求める傾向が強く、東北では北海道と東北が一体となって相乗効果をもたらすことを重視している傾向がわかる。

「北海道と東北が両地域の発展のための取り組むべきこと」の回答は以下のとおり。

東北経済連合会:報道資料より

なお、北海道新幹線開業によるプラス効果について、開業前と開業後、新幹線の札幌延伸時に関して訪ねたところ、札幌延伸時には「商取引の増加」「ビジネス客の増加」への期待が一段と大きいことが判明。併せて、いずれのタイミングでも「観光客の増加」「交通利便性の向上」がプラス要因として注目されていることが明らかになった。

新幹線開業によるプラス効果についての回答は以下のとおり。

東北経済連合会:報道資料より

この調査は、2016年10月31日から11月30日に実施したもの。対象は、北海道経済連合会と東北経済連合会会員の合計1354社。そのうち回答があったのは496社(北海道159社、東北337社)。

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