ASEANツーリズム・アワード2018授賞式、6部門11ツアーを表彰、ブルネイ航空の定期便利用ツアーも

近頃発表された「ASEANツーリズム・アワード・ジャパン2018」の授賞式が行われ、ニューデスティネーション賞、ラグジュアリートラベル賞、ユニークツアー賞、サステナブルツアー賞、メコン賞、審査員特別賞を受賞した旅行会社が表彰された。このアワードは、2015年から2017年まで実施していた「メコン・ツーリズム・アワード」の対象国を域内10カ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)に拡大発展させたもの。アワードへの応募総数は76点で、JATA(日本旅行業協会)、日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)、日本アセアンセンターの審査員が審査した。

授賞式に先立ち挨拶に立った日本アセアンセンター事務総長の藤田正孝氏は、「アセアン諸国への旅行者は海外旅行市場全体の約4分の1に及んでいる」と説明したほか、アセアンの多様性についても言及。「見えるものだけでなく、その背景にあるストーリーを伝えていくことで、魅力ある商品造成を手助けするとともに、持続可能な観光を支援していく」と話し、日本からアセアンへの送客拡大に意欲を示した。

日本アセアンセンター事務総長の藤田正孝氏

乾杯の挨拶には観光庁審議官の高科淳氏が登壇。アセアンへの日本人旅行者は5年前に比べて約70万人増加しており、日本の海外旅行市場の発展に貢献していると評価した一方、「今回の授賞式に列席した各国の大使館や観光局との間で、双方向交流の大切さを共有した」として、今後の日本とアセアンの人的交流のさらなる拡大に期待を寄せた。

このほか、JATA海外推進部長の権田昌一氏は、ブルネイへの直行便開設やミャンマーへのビザ免除などを挙げ、「アセアン旅行の追い風が吹いている」とコメント。2020年に日本人海外旅行者2000万人という目標の前倒しの達成に期待感を示した。また、旅行会社がランドオペレーターとともに内容の優れた商品を造成していく必要性を指摘。「OTAとは違う存在感を示して欲しい」と強調した。

各賞の受賞商品と旅行会社は以下の通り。

ニューデスティネーション賞

  • JTBメディアリテーリング「熱帯の幻想 ブルネイ王国6日間」

ロイヤルブルネイ航空の定期便就航に合わせて造成。豪華なエンパイヤホテルでの宿泊、マングローブ林へのリバートリップなどを盛り込み、初期設定目標の送客数を大きく上回った。

ラグジュアリートラベル賞

  • クラブツーリズム「タイ国際航空ファーストクラス利用ゆとりのバンコク・アユタヤへの旅5日間」

スーパーデラックスホテル「サイアム・ケンピンスキー」に4連泊。価格が60万円と高額ながらも80名以上を送客した。満足度も95%と高い評価。

ユニークツアー賞

  • パーパスジャパン「充実のプログラムで憧れのCA体験!マレーシア航空キャビンクルー体験ツアー7日間」

マレーシア航空の研修施設でCAの訓練を受けるツアー。航空業界やホスピタリティ業界を目指す若者に気づきと自信を与える体験を用意した。

サステナブルツアー賞

  • 風の旅行社「フィリピン ネグロス島5日間 [バードウォッチング]」

ネグロス島で専門家とバードウォッチングを楽しむツアー。ツアー案内には見られる鳥の種類を明記するなど愛好家にとってうれしい内容を企画した。

  • ユー・ツアー・サービス「野生動物の宝庫キナバタン川流域のビリとボルネオ島の心髄を巡る旅」

定番化しがちなボルネオ島のツアーに風穴をあける内容。日本人にはあまり知られていないビリを訪れ、野生動物を楽しむ。

メコン賞

  • 日本旅行「ベストツアー ベトナムリゾート〜ベトナム航空で行く7つのベトナムリゾート〜」

定番からまだ商品化されていないリゾートを7つ集めた企画。ベトナム国内のリゾートを比べて選ぶことができる。

  • JTBメディアリテーリング「新・いいとこどりカンボジア周遊6日間」

ANAの直行便利用で無理のない行程でありながら、6日間でカンボジア観光のハイライトをカバー。アンコール遺跡群で3日間滞在。2018年2月から2,000名以上を送客した。

  • クラブツーリズム「大河メコンに抱かれし桃源郷 南北ラオス周遊7日間」

7日間でビエンチャン、ルアンババーン、パクセーを周遊。国内線を最大限利用することで参加者の身体への負担軽減を図った。

  • クラブツーリズム「ANA往復直行便利用 クラブツーリズム特別イベント 7つの絶景とミャンマーの祭典7日間」

有名な観光名所だけでなく、貸切列車や少数民族、小学校との交流などの体験も盛り込んだ。

審査員特別賞

  • JTB 「YTVあさパラ!✕ルックJTB特別企画『おじゃましミャンマー』」

TV番組とのタイアップ企画。テレビを利用した新たな集客方法によって、40代以上の女性グループという新規ターゲットを開拓した。

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