積水ハウスと米ホテルチェーン大手のマリオット・インターナショナルが、日本各地の「道の駅」周辺にホテルを大規模展開する。2020年10月から年内にかけてマリオットブランドの「フェアフィールド・バイ・マリオット」を岐阜県美濃加茂市、栃木県宇都宮市を皮切りに、順次開業する予定。2021年度末までに1152室、2022年度中に約1000室を開業。2025年までに25道府県で約3000室規模への拡大を目指す。近場での旅行やワーケーションの普及、インバウンド需要の回復も視野に入れる。
地域創生事業「Trip Base(トリップベース)道の駅プロジェクト」として、25道府県の自治体、34社のパートナー企業と連携。ホテルはマリオットが運営し、積水ハウスが施工を手掛ける。まずは年内に栃木、岐阜、三重、京都で開業。2021年以降、和歌山、奈良、北海道、兵庫、岡山、広島、鹿児島などでも開業を加速する。
「Trip Base 道の駅プロジェクト」は、これまで旅の通過点だった道の駅を、隣接エリアにホテルをつくることで旅の拠点として活性化する取り組み。積水ハウスの仲井嘉浩代表取締役社長は、「当初の予定通りスタートさせる。地域の知られざる魅力発見が旅の選択肢を広げ、新しい雇用創出、地域活性化につながっていくと確信している」などと意気込んでいる。
また、プロジェクトにパートナーとして参画する企業のひとつが、人材派遣のパソナグループだ。第1弾として、子会社のパソナJOB HUBが、ホテルを拠点するとするワーケーションプログラムを企画。具体的には、地域住民と交流・対話しながら地域課題を解決するプログラム、ものづくり、食、農業林業などをテーマとした事業創造プログラム、サテライトオフィス設置などを支援し、ともに地域活性化に取り組む。