NECら、デジタル化で観光都市づくり目指す新組織を設立、「日本地域国際化推進機構」が発足

「タイムアウト東京」を運営するORIGINAL社と日本電気(NEC)は、2021年1月15日に一般社団法人日本地域国際化振興機構を設立した。

観光市場は新型コロナウイルスの流行で大きな打撃を受けたが、日本の経済発展の重要な柱として、また、持続可能な未来の実現のためにも復興は不可欠だ。2020年には「文化観光推進法(文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律)」が施行され、文化観光の振興と地域活性化の好循環を生む取り組みも求められている。

これらを踏まえORIGINAL社とNECの両社は、コロナ禍の先を見据えた新時代の観光の準備が必要になるとし、新たな観光団体を発足。DX(デジタルトランスフォーメーション)による環境整備によって安心安全と高度な利便性を追求した観光を提案し、世界水準の国際文化観光都市の実現を目指す。

まずは三重県伊勢市と連携。2021年度から、旅行者の受入環境・基盤の整備や地域資源の発掘・磨き上げを行い、それらを市民の生活環境の向上に繋げる実証実験を行う。具体的には、キャッシュレスなどの非接触決済の導入や、交通アクセスの利便性向上、情報発信の強化などとともに、多言語対応な国際化の環境づくりにも取り組む。

ORIGINAL社は世界315都市で展開するシティガイド「タイムアウト」の東京版を運営。NECはDXで、観光産業や地域経済の活性化に取り組んできた。両社は、旅行者の安全安心はもちろん、旅先の体験が日常生活に刺激と変化を与えるような地域づくりが、その地域住民にとっての付加価値や生活満足度の向上に繋がるべきと考えている。今後は、伊勢市のみならず、他地域での展開も視野に入れている。

なお、代表理事にはORIGINAL代表取締役の伏谷博之氏が就任。理事にはNEC執行役員の受川裕氏のほか、前観光庁長官で三井住友銀行顧問の田端浩氏、グッドイートカンパニー取締役兼CSOで日本政府観光局(JNTO)デジタル戦略アドバイザーの牧野友衛氏が就任している。

一般社団法人 日本地域国際化推進機構 

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