全国約7000寺を誇る浄土宗は2022年11月1日、寺院巡りのスマホアプリのサービスを開始した。2024年に開宗を迎えるにあたり、全国の寺院に多くの人が気軽に参拝し、念仏に触れる機会とすべく開発したもの。
アプリでは、チェックイン(参拝記録)をすることで参礼寺(まいれいじ)ポイントやスタンプを提供。各寺院にはQRコードも設置し、読み取った場合にはさらに参礼寺ポイントを加算する。貯まったポイントは記念品と交換。ポイント数に応じてユーザーランクを上げ、ゲーム性を持たせて楽しみながら寺院参拝をしてもらう仕掛けだ。また、非接触型の寺院案内や、デジタル御朱印なども用意している。
浄土宗によると、近年は寺離れが加速。同じ生活圏内でも寺院の存在が知られておらず、知恩院や増上寺など、総本山や大本山を除く一般寺院への参拝機会は減少している。そこで今回のアプリを開発し、「開かれたお寺」や「地域と共に生きるお寺」を目指す機会としたい考え。2022年6月に各寺院に呼び掛けたところ、アナログ社会の寺院が過去に例のない規模でデジタルに取り組んだという。