日本生産性本部の余暇創研は、「レジャー白書2024」(速報版)を発表した。2023年の余暇活動参加率では、「国内観光旅行」が前年に続き1位。潜在需要では「海外旅行」が同様に前年に続き1位となり、今年も旅行への関心の高さが伺える結果となった。なお、参加人口や市場動向、市場規模などを含めた「レジャー白書2024」は今年の10月に発行される予定。
「国内観光旅行」の参加率は、前年の42.8%から48.7%に上昇した。ただ、コロナ前2019年の参加率54.3%には届いていない。また「外食」が、前年の35.8%から39.2%に上がり、順位も前年の4位から2位にアップした。このほか、観光・行楽部門では、ドライブが32.7%で6位となった。海外旅行の参加率は5.3%。
男女別で見ると、男女とも1位は「国内観光旅行」。女性では51.3%で前年に続き1位。男性では前年から約6ポイント増の46.1%となりトップとなった。
また、「国内観光旅行」の年間平均活動回数は4.1回で、年間平均費用は13万3000円。「海外旅行」は2.9回で35万8000円となった。
「ある余暇活動を将来やってみたい、あるいは今後も続けたい」とする希望率でも、「国内観光旅行」が65.1%で前年に引き続きトップ。2位の「読書」とは28ポイント以上の差をつけた。このほか、観光・行楽部門では、「動物園・植物園・水族館・博物館」(36/7%)が3位、「ドライブ」(32.5%)でが7位、「遊園地・テーマパーク」(32.4%)が8位となった。
希望率と参加率の差から算出した潜在需要では、「海外旅行」が21.5%で前年に引き続き1位。2位は16.4%で「国内観光旅行」。ただ、海外旅行は前年から3.6ポイント、国内観光旅行は8.3ポイント低下した。「クルーズ」が10.8%となり、前年の9位から6位に上昇している。
余暇重視派は増加傾向続く、2023年は66%に
このほか、余暇時間および余暇支出について、前年よりも「増えた」との回答と「減った」との回答の割合を差分した「ゆとり感指数」も算出。余暇時間のゆとり感指数は、前年の2.8から3.1に微増。一方、余暇支出のゆとり感指数は、前年のマイナス2.2からプラスに転じ5.5となった。
仕事と余暇の重視度の調査では、余暇重視派(「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」と「仕事は要領よくかたづけて、できるだけ余暇を楽しむ」の合計)は65.7%。2009年の50.5%から概ね増加傾向にある。特に「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」の割合は2021年以降増加しており、2023年は回答者の1/3以上(34.1%)となった。