観光庁が発表した2014年1月‐3月期の宿泊旅行統計調査(暫定値)によると、のべ宿泊者数は前年比2.2%増の約1億66万人泊となった。このうち、外国人のべ宿泊者数は37.3%増の約920万人泊。2013年第3四半期から連続で30%を上回る伸び率が続いている。全体に占める外国人宿泊者数の割合も8.6%となり、調査開始以来、割合は最大となった。
のべ宿泊者数を都道府県別に見ると、1位は東京都(3.7%増の1251万5840万人泊)、2位は北海道(13.2%増の738万3150人泊)、3位は大阪府(13.7%増の622万6280人泊)の順。数では東日本の都道県が上位が多いが、伸び率の高さでは島根県(23.9%増)、滋賀県(20.3%増)など西日本の府県の方が目立つ。
外国人のべ宿泊者数に限って都道府県別を見ると、東京都(32.0%増の264万8840人泊)、大阪府(46.8%増の118万9150人泊)、北海道(56.7%増の108万7140人泊)の順。35都道府県で前年を上回っており、中には山梨県(225.9%増)、徳島県(103.4%増)など3ケタ増を遂げた県もあった。
外国人のべ宿泊者数を国・地域別で見ると、1位は台湾(56.0%増の174万人泊)、2位は中国(119.7%増の141万人泊)、3位は韓国(3.5%増の108万人泊)で、上位3位で全体の約5割となる。中国が大きく回復傾向にあるほか、マレーシア(58.3%増の14万人泊)、タイ(51.9%増の40万人泊)なども急成長。また、4位の香港(47.8%増の71万人泊)は人口700万人強の市場規模を考慮すると訪日意欲の高い市場であることがうかがえる。
客室稼働率(全国平均)は、シティホテルが73.2%、ビジネスホテルが69.7%、リゾートホテルが50.0%、旅館が32.2%。東京都ではビジネスホテルが84.2%、シティホテルが80.2%と8割を超えた。稼働率の順位は以下の通り。
【2014年1月—3月期・稼働率】
・シティホテル
- 大阪府:82.7%
- 東京都:80.2%
- 千葉県:78.9%
- 神奈川県:78.3%
- 京都府:77.8%
・ビジネスホテル
- 東京都:84.0%
- 京都府:82.0%
- 神奈川県:81.3%
- 大阪府:79.7%
- 埼玉県:77.6%
・リゾートホテル
- 大阪府:82.6%
- 千葉県:78.2%
- 沖縄県:70.2%
- 茨城県:65.3%
- 東京都:64.2%
・旅館
- 神奈川県:43.7%
- 石川県:43.3%
- 北海道:4.2%
- 大分県:41.1%
- 岩手県:40.1%