観光庁が発表した2015年7~9月の訪日外国人消費動向調査によると、訪日外国人全体の旅行消費額は前年比81.8%増の1兆0009億円となり、1四半期で初めて1兆円を超えた。期間中の訪日外国人数(53.7%増の535万人)の成長率を上回る伸びとなり、7期連続の過去最高値の更新。前期(2015年4~6月)と比較しても12.6%増と2ケタ増となった。
今期も、大幅に増加している中国本土からの訪日旅行者の旅行支出額が全体を牽引した。上位7か国の訪日旅行者数が、いずれも2ケタ超の伸びとなっているなか、特に中国は112.4%増の165万9568人と倍増。旅行消費額は152.4%増の4660億円と人数の成長を上回り、消費額のシェアは全体の46%に拡大した。
一人当たりの旅行支出額でも中国は18.8%増の28万1000円に増加し、全体の一人当たりの旅行支出を18.3%増の18万7165円に引き上げた。一人当たりの旅行支出は米国(1.2%減の17万9682円)を除き、いずれも上昇。特に香港では30%増の19万2545円となったほか、オーストラリアは8.0%増の21万3156円で、中国と同様に20万円を超えた。
なお、国籍・地域別の旅行消費額は、中国(4666億円/シェア:46.6%)、台湾(1389億円/13.9%)、香港(800億円/8.0%)、韓国(799億円/8.0%)、米国(452億円/4.5%)の順で、上位5か国で全体の80.9%を占める。