日本旅行業協会が「民泊」で要望書、旅行業法で取扱いできる仕組み整備や安全整備など訴え

日本旅行業協会(JATA)は2015年11月11日、観光庁長官に「民泊の規制緩和に対する考え方について」とする要望書を提出した。

国家戦略特別区域法の施行によって「民泊」がマスコミなどの注目を集め、それと同時に情報の錯綜がみられる状況を背景としたもの。外国人旅行者の安全・安心を確実なものにすることを最重視すると同時に、旅館業法に則して運営されるホテルや旅館などへの影響を考慮する必要性を訴える内容となっている。

同要望書は、「1. 旅行者の安心・安全を制度として確保することに加えて、旅行業者が旅行業法に則り取り扱いできる仕組みの整備」と「2. 地域住民(近隣住民)の理解を得るためのルール作り」の2項目から構成される。

その中では、消防や食品衛生、安全・安心を担保するためのルール策定と同時に、国家戦略特区施行令や内閣府・厚生労働省による「外国人滞在施設経営事業の円滑な実施を図るための留意事項」の周知徹底と遵守を要望。

また、滞在施設の管理などの瑕疵によって外国人宿泊者に損害が発生した場合は、施設提供者が確実に賠償するためのルール作りも求める内容とした。

加えて、事業用施設の使用期間設定には各特区の宿泊施設の状況を考慮するがあることに言及。さらに特区以外のエリアでの「違法民泊」防止の観点から、海外あっせん業者に対する規制や施設提供者への取り締まり徹底なども求めるものとなっている。

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