ICT総研はこのほど、国内公衆無線LAN(Wi-Fi)サービス利用動向をとりまとめた。それによると、2016年度のWi-Fiの利用者数は推計4309万人。そのうち2914万人が個人利用者、371万人がビジネス利用者、全体の23.7%を占める1024万人が訪日外国人利用者となった。今後は毎年600~700万人増の規模で市場拡大を続け、2019年度には合計利用者数は6368万人、そのうち外国人利用者数は27.7%を占める1767万人に達する予測を示した。
Wi-Fiサービス利用者数の推移予測は以下のとおり。
また、日本在住者へのアンケート調査によると、スマートフォン利用者の57%がWi-Fiサービスを利用する結果に。この数字はスマホの契約数に準じて今後も増加する見込みとなっている。
海外のWi-Fiサービス、満足度1位はシンガポール
最近1年間に海外で利用したWi-Fiサービスの満足度トップはシンガポール(100ポイント満点で71.4ポイント)。さらに「香港」(同70.8ポイント)、「グアム・サイパン」(同69.7ポイント)と続いた。同レポートでは、海外の島国やリゾート地では比較的Wi-Fiスポットが充実している反面、国土面積が広い地域では接続しにくいエリアが増加する傾向があるため満足度が低くなりがちだと分析。日本でも地方エリアでは外国人が不満を訴える声がきかれることから、Wi-Fiスポット環境やサービス利用方法の改善が求められるとしている。
なお、日本人が海外旅行でWi-Fiサービスを利用したい場所の1位は「空港」(82%)。次いで「ホテル」(81%)、「カフェ・飲食店」(56%)、「観光地・レジャー施設」(39%)、「電車・バスの中」(33%)だった。
今回のアンケート調査は2016年9月に実施したもの。Wi-Fi利用者数の回答者は4412名。そのうち海外での利用に関する回答者は221名。