世界各国の航空運賃データ業務を取り扱うATPCOと航空データ通信を扱う非営利団体SITA(国際航空情報通信機構)が共同で開発したNDC対応プラットフォーム「NDCエクスチェンジ」に、このほど旅行メタサーチサービス「スカイスキャナー」が参画した。
NDCとは、IATA(国際航空運送協会)が推進する航空券や付帯サービスなどの新しい流通規格(New Distribution Capability)。ATPCOは、これまでGDSへの運賃データ配信などを行ってきたが、こうした既存の航空券流通に加え、NDC経由での流通にも対応するプラットフォームとして、新しく「NDCエクスチェンジ」を稼働。航空会社とあらゆる流通サイドのプレイヤー(GDS、旅行会社、アグリゲーター、OTA、法人旅行マネジメント会社など)とAPI接続し、航空運賃データからバゲージなどの付帯サービス情報、リッチコンテンツデータまで、様々な情報をワンストップで扱う。
スカイスキャナーでは「当社サイトのユーザーに対し、航空会社が直販で提供するものに限りなく近い各種プロダクトを提供できるようにしたい。航空会社には、プロダクトやブランドを管理しつつ、スカイスキャナーのユーザーを顧客として獲得してもらいたい」(ヒュー・エトキン上級コマーシャル・ディレクター)との考えだ。
スカイスキャナーのサイトおよびアプリ利用者数は、月間8000万人にのぼり、世界30か国語、70通貨に対応していることから、ATPCOではNDCエクスチェンジの利用拡大につながることを期待している。
NDCエクスチェンジには、ARC、エア・カナダ、ブリティッシュ・エアウェイズ、ユナイテッド航空、デルタ航空、フィンエアー、LATAMグループなどがこれまでに参画している。