地図情報を活用したシステム開発やサービス提供を行なうゴーガは、観光情報提供サービス「めぐるっと」を開発した。自治体や観光事業者が、現地の観光情報の掲載からクーポン配布、観光コース案内、スタンプラリーなどのイベント開催まで、観光情報アプリ「めぐるっと」上で提供できるようにしたもの。第一弾として、東京諸島観光連盟小笠原村観光局と実証実験を開始。これにあわせ、ゴーガはアプリ開発で連携したリコー、小笠原村観光局と記者発表会を開催した。 ※写真は左から、ゴーガ・今関氏、リコー・大谷氏、小笠原村観光局・根岸氏。停泊中のおがさわら丸船上にて。
同サービスでは、ウェブフォーム上で情報登録した内容を、アプリに反映。独自のアプリ開発、サービス開始後のシステム運用や保守などを不要にし、小規模の自治体や事業者でも専門知識なしに低コストで継続的に観光アプリの提供をできるようにした。
また、アプリの機能面ではGoogle mapsパートナーでもあるゴーガの地図情報を活用した技術を搭載。観光スポット等を位置情報に紐づけし、観光コースの表示など地図に特化したUIで提供する。ゴーガ代表取締役社長の今関雄人氏は、「地図情報を前面に打ち出し、新しい旅の行動を作り出す。地図の活用で、現地の新たな魅力に気づいてもらえる提案をしたい」と説明。ゴーガでは同アプリの活用で、ロケ地巡礼などのコンテンツツーリズムや、スタンプラリーによる町おこし、商店街の活性化などにも活用できるとアピールする。
さらに、リコーの「RICOH THETA」で撮影した360°のコンテンツを動的に表示する「THETA 360.biz」とも連携し、あらゆる角度で現地の魅力を直感的に訴求できるようにした。例えば、リコー執行役員Smart Vision事業本部長の大谷渉氏は、ホエールウォッチングでは海上にジャンプしたクジラの様子だけではなく、実際の観光では見られない海中での様子の両方の360°画像を掲載するなど、「時空や空間を超えるコンテンツを掲載することで新たな体験を提供したい。現実の観光体験がより奥深いものになる」と、活用の仕方を提案。
今回、実証実験に参加した小笠原村観光局事務局長の根岸康弘氏も、地図情報の活用やTHETAの360°コンテンツによるエンターテイメント性に言及。「タビマエからタビナカ、タビアトで様々な角度から魅力を伝えて、小笠原旅行の満足度を上げたい。さらに、アプリで収集できる旅行者の一連の動きをデータ化し、マーケティングの資料にも活用したい」と期待を語った。
実証実験の期間は約半年間の予定。その後、本格的にサービス提供を開始し、2019年内に50自治体への導入を目指していく。