観光庁は日本から出国する訪日外国人旅行者を対象に、夏の暑さに関する意識調査を行なった。
これによると、東京の夏が蒸し暑かったと感じた人は、「非常にそう思う」(46%)と「そう思う」(43%)をあわせて89%と約9割。居住地別でみると、北米は99%、欧州・豪州は98%で、ほぼ全員が蒸し暑いと回答した。回答者の83%は、訪日する以前から、東京の夏が蒸し暑さことを知っていたという。
蒸し暑さを感じた場面は、「屋外を歩いていたとき」(93%)や「屋外でのスポーツ観戦」(70%)のほか、「鉄道やバスの乗車時」(38%)や「屋内でのスポーツ観戦」(36%)も4割近くにのぼった。
蒸し暑さに関して得られると良いと思う情報は、「東京の気象情報」(63%)に続き、「涼める場所」(53%)や「目的地まで外に出ないで行ける移動経路」(40%)、「暑さ対策グッズ」(30%)などと続き、蒸し暑さを回避する方法が求められている。
一方、役立った情報源については、来日前は「SNS」(30%)や「個人のブログ」(25%)が高く、日本滞在中は天気や気象情報などの「スマホ用アプリ」(30%)、「宿泊施設」(22%)。日本政府観光局(JNTO)や旅行会社などは2割に満たず、日本に慣れていない訪日外国人の観光向けに特化した蒸し暑さ対策や関連する情報発信が少ないことがうかがえる結果となった。
調査は2019年8月の計7日において、羽田空港と成田空港で聞き取り調査形式で実施。有効回答数は630票。