観光庁はこのほど、「GoToトラベル」事業参加の宿泊施設における感染拡大防止策の実施状況の調査結果を公表した。2020年8月6、7日、各地方運輸局らが全国から任意で24道府県、計54の宿泊施設に出向き、対策を実地調査したもの。第2弾については、8月中に中小規模の宿泊施設を中心に調査を予定している。
8月6、7日に実施した調査によると、旅行者への検温の実施や浴場・飲食施設などの3密対策については大半の施設が実施していたが、54施設のうち12施設には一部指導を行った。具体的な指導内容は、エレベーターの人数制限を行っていなかったたため、3密を防ぐ改善(1施設)、夕食時のレストランの座席間隔不十分で3密を防ぐ改善(1施設)、チェックイン時の列の密集対策が不十分だったため、並ぶ位置の目安となるシール貼付など(1施設)、「GoToトラベル利用者が遵守すべき事項」への周知不十分による宿泊施設内での掲示や旅行者への紙の配布(7施設)だった。
なお、実地調査で明らかになった工夫されている良い例として、以下を挙げている。
- フロント:入館後、客室に直行してチェックインができる特別客室の設定
- レストラン:メニューを置かず、客自身のスマホでQRコードを読み込み、メニューを表示
- 館内設備:エレベーターにボタンを押すための使い捨ての綿棒を用意/大浴場の入浴人数を各部屋のテレビでリアルタイムで把握可能に