外国人宿泊者数が4か月連続で前年割れ、年間では地方が2ケタ伸びに -宿泊旅行統計(2016年12月速報)

観光庁が発表した2016年12月(第2次速報)の宿泊旅行統計調査によると、延べ宿泊数は前年比1.6%減の3935万人泊となった。

このうち日本人は1.8%減の3375万人泊で、2016年5月以来8か月連続の前年割れ。外国人は、0.6%減の560万人泊。訪日旅行者数が15.6%増の205万600人の2ケタ増だったのに対し、宿泊者数は4か月連続のマイナスとなった。

外国人宿泊者数の伸び率を宿泊地別で見ると、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫)では1.9%減の323万人泊に対し、地方部では1.3%増237万人泊となり、地方の伸びが都市部を上回った。ただし、地方部は前年に235万人泊に達しており、伸びは鈍化している。

客室稼働率は全体で57.0%。80%を超えた施設は、シティホテルで6か所(1か所減)、ビジネスホテルが3か所(4か所増)、リゾートホテルが1か所(2か所)となり、減少傾向にある。都道府県別で見ると、大阪府がリゾートホテル(92.0%)、シティホテル(89.2%)、ビジネスホテル(84.2%)で、全国で最高値となった。

観光庁 宿泊旅行統計調査より観光庁 宿泊旅行統計調査より

年間の外国人宿泊者数、地方が2ケタの伸び

2016年年間値では、延べ宿泊者数は前年比2.0減の4億9418万人泊。このうち、日本人は3.5%減の4億2330万人泊、外国人は8.0%増の7088万人泊。観光庁は、日本人の減少要因として、前年と比較して祝日の日並びが悪かったことに加え、熊本地震や台風などの天候の影響を指摘。

外国人は調査開始以来の最高値になったものの、伸び率は3~4割増前後で推移していたこの数年の推移に対し、1ケタ成長にとどまった。延べ宿泊者数全体に占める外国人の割合14.3%に広がった。

観光庁 宿泊旅行統計調査より観光庁 宿泊旅行統計調査より

宿泊者数を都道府県別でみると、トップ3は東京(3.2%減の5720万人泊)、北海道(5.8%増の3448万人泊)、大阪(3.5%増の3142万人泊)の順。前年比の宿泊者数増加率が最も高かったのは、沖縄県の10.6%増で、宿泊者数も2220万人泊と全国4位になった。

また、外国人の宿泊地を見ると、三大都市圏の4.8%増の4243万人泊に対し、地方部は13.2%増の2845万人泊で、2ケタ成長となった。

観光庁 宿泊旅行統計調査より観光庁 宿泊旅行統計調査より

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