日本デザイン振興会は2019年10月2日、2019年度「グッドデザイン賞」を発表した。今年度は4772件の応募のなかから、過去最多の全1420件(前年比67件増)の受賞を決定。このなかには、ナビタイムジャパンの「小学生との共創によるインバウンド地域づくり」や、スマートホステル「&AND HOSTEL」など、多くの旅行・観光関連の商品やサービス、プロジェクトが選出された。
スマートホステル「&AND HOSTEL」は、最先端のIoTデバイスを1か所に集結し、近未来のIoT体験ができる宿泊施設として展開。審査では、ゲストがIoTを実際に活用できているかの評価は分かれたものの、話題性や快適性に加え、他企業がIoTを実証できるBtoBのサービスデザインの評価も高かった。
また、ナビタイムの「小学生との共創によるインバウンド地域づくり」は、小学校の授業で児童がインバウンド観光に取り組み、地域の受入体制の構築を図ったもの。審査では、地域の小学生が観光との共存関係を学ぶ機会は重要であり、小学生を介して地域の大人が観光を考えるきっかけを提供している点も評価された。ナビタイムはこのほか、「カーナビアプリ×ドライブレコーダー」もグッドデザイン賞を受賞。これにより、ナビタイムではこれまでに計6つのサービスが同賞に選ばれた。
さらに日本デザイン振興会は、グッドデザイン賞の中から選ぶ「グッドデザイン・ベスト100」も発表。MUJI HOTEL GINZAを含む複合商業施設「無印良品 銀座」や日常のフェリーを「みんなの移動公園」とする瀬戸内海汽船のカーフェリー「シーパセオ」のほか、ワーケーション推進に取り組むスノーピークビジネスソリューションズの「キャンピングオフィス」など、新しい概念で注目される商品・サービスの選出も目立った。
なお、日本デザイン振興会では「ベスト100」のなかから「グッドデザイン大賞」「グッドデザイン金賞」「グッドフォーカス賞」を選出。特別賞各賞の結果は、10月31日に発表される。