観光庁が発表した2019年8月の宿泊旅行統計(第2次速報)によると、日本最大ピークシーズンの延べ宿泊者数は前年同月を2.4%下回る5828万人泊だった。地方が不振だったのに加え、韓国人が半減したことなどが響いた。9月(第2次速報)は外国人が21.5%増と大幅に伸び、全で5%増の4666万人泊と盛り返している。
8月の内訳は日本人が2.5%減の4997万人泊、外国人は1.7%減の832万人泊とともに減少傾向。都道府県別で鳥取県が37.4%減と低迷したほか、神奈川、青森、岐阜、滋賀、和歌山、山口、鹿児島も2桁マイナスに落ち込んだ。
外国人宿泊客数を国別でみると、中国と台湾、韓国、香港の東アジア4カ国で67.5%を占めたが、最多の中国が20.2%増の284万9410人泊と好調だったのに対し、韓国49.2%減、香港7.6%減と明暗が分かれた。伸び率ではアメリカ、スペインがともに11.4%増、英国が11.9%増、シンガポール17.1%増、ベトナム30.9%増などと好調だった。
なお、8月の客室稼働率は0.7ポイント減の69%。旅館が0.1ポイント増の50.8%と前年同月並みだったが、リゾートホテルは1.8ポイント減の71.1%、ビジネスホテル1.6ポイント減の79.3%、シティホテル1.3ポイント減の82.9%だった。都道府県別では大阪が83.3%と最高値だった。
同調査は全国のホテル、旅館、簡易宿所、会社・団体の宿泊所などの宿泊施設を対象に実施したもの。8月の調査施設数は、従業員数10名以上が1万2435施設、10名未満で6782施設。全体の有効回収率は52.4%だった。