【年頭所感】 新経済連盟代表理事・三木谷浩史氏 -既成概念・枠組が再定義される時代を先導

一般社団法人新経済連盟は代表理事の三木谷浩史氏(楽天代表取締役会長兼社長)の2015年年頭所感を発表した。

三木谷氏は、新経済連盟が日本の成長と競争力強化に向けた活動をしている目的を強調。いくつもの政策提言や「新経済サミット」「イノベーション大賞」「失敗力カンファレンス」など、独自の取組みの成果を評価した。

その上で、新しい価値を作り出すための最良のツールであるインターネットなどの情報通信技術が、日本では自由に用いることのできない環境が残っているとの問題も指摘。あらゆる規定概念・基本的枠組みが再定義される時代であるとし、「未来の水先案内人」として時代を先導する新たなプラットフォームの上に立ち、社会の発展と持続的成長への一助となるべく活動していく考えを示した。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。

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2015年 年頭所感

新年あけましておめでとうございます。

昨年は、日本人のノーベル賞受賞、東京オリンピック・パラリンピックに向けた体制始動、消費税の引き上げに年末の総選挙と、未来のわが国のあり方を模索するための起点となるような一年だったと感じます。

われわれ新経済連盟は、この国の成長と競争力強化に向けた道筋のまさに先頭に立つ思いで、精力的に活動をしてまいりました。二回目となる「新経済サミット」では、世界中のイノベーターたちを招いて、社会をより豊かで刺激的にするアイデアについて語っていただきました。その中で得られた成果を世の中に発信することができました。

また、「イノベーション大賞」「失敗力カンファレンス」という新たな試みも始めました。これによって、われわれが目指す「誰もが何度でも挑戦でき、そこから未来を切り拓く革新的な価値を生み出していく社会」を実現するための第一歩を踏み出すことができました。

インターネットをはじめとする情報通信技術は、これまでの常識を変え、新たなアイデア、新たな価値をつくり出すための最良のツールです。しかし、我が国においては、未だこれを自由に用いることのできない環境が残っていることも事実です。

われわれはこれまで、このような現状を変えるため、いくつもの政策提言を行ってまいりました。これにより、一定の成果は出すことができていると感じますが、まだやるべきことは残っています。

現代は、あらゆる既成概念・基本的枠組が再定義される時代です。われわれは「未来の水先案内人」として、時代を先導する新たなプラットフォームの上に立ち、常に一歩先を見据えた将来志向の目線から、世の中のあるべき姿を考えていく所存です。

本年においても、関係各所のご協力を仰ぎながら、我が国が抱える問題の解決にわれわれなりの貢献をし、社会の発展と持続的な成長に向けた一助となりたいと考えております。

皆様方の変わらぬご支援、ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

2015年1月1日


一般社団法人新経済連盟
代表理事 三木谷 浩史

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