【年頭所感】KNT-CTホールディングス代表 戸川和良氏 ―積極的な先行投資と事業シフトを

KNT-CTホールディングス代表取締役社長の戸川和良氏が、2017年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

戸川代表は2017年の方針として、中期経営計画で成長領域と位置づける「訪日旅行事業」「地域誘客交流事業」「スポーツ事業」への積極的な先行投資と事業シフトをさらに推進することに言及。継続して「近畿日本ツーリスト」と「クラブツーリズム」のシナジー効果最大化に臨むと同時に、日本の観光産業の担い手として様々な分野にチャレンジしていきたいとしている。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。

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2017年 年頭所感

謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

昨年の日本経済は、世界経済の減速懸念が強まるなど、先行きが不透明な状況の中で、企業収益や雇用改善に底堅さがみられたものの、個人消費の低迷が続きました。しかし、全般的に景気は緩やかに持ち直しつつあり、今後も回復傾向が続くものと予想されます。

旅行業界においては、国内旅行が熊本の地震をはじめとした自然災害によって前年を下回る状況となり、また、海外旅行も未だテロ等の影響が大きく、ヨーロッパを中心に厳しい状況が続きました。一方、訪日旅行は一時の爆発的な勢いは無くなったものの、訪日旅行者数は大幅に増加しつつあります。

このような情勢の下、当社は昨年中期経営計画を策定し、引き続き「近畿日本ツーリスト」と「クラブツーリズム」のシナジー効果の最大化を推進すると共に、成長領域と位置づけた「訪日旅行事業」「地域誘客交流事業」「スポーツ事業」への積極的な先行投資と事業シフトを進めております。

訪日旅行事業では、訪日FITサイト「YOKOSO Japan Tour & Hotel」をリニューアルし、販売拡大に努めました。さらに、AI(人工知能)とチャットオペレーターによる多言語チャットサービス事業への取り組みに参入しました。

地域誘客交流事業では、グループが連携して手掛けた共同イベントに加え、農園リゾート複合施設「ザ ファーム」への資本参加や「全国名月サミット」に共催するなど、地域が抱える産業・農政・環境などの課題や目標を「観光」という視点から捉え、地域の皆さまと共に解決していきたいと考えています。

スポーツ事業では、東京マラソンや世界大会等数々のスポーツイベントに協力しております。昨年は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会オフィシャル旅行サービスパートナーとして、8月に開催されたリオ2016オリンピック・パラリンピック競技大会の観戦ツアー国内取扱指定旅行会社として送客に注力しました。

旅行事業を取り巻く環境は大きく変わりつつありますが、訪日旅行は更に拡大することが見込まれる一方、日本人旅行需要は縮小傾向にあります。こうした環境の中で、当社はこれからも日本の基幹産業となる観光産業の担い手として様々な事に、果敢に挑戦したいと考えています。本年も引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

KNT-CTホールディングス株式会社


代表取締役社長 戸川和良

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