米国の出張旅行で注目すべき4つのトレンドとは? 日数延長で「出張+休暇=ブレジャー」を許可する企業は7割に ―フォーカスライト調査

旅行調査大手のフォーカスライトは、このほど米国における法人旅行分野の動向について、2017年の結果をとりまとめた。この分析は、市場規模調査、米国サプライヤー各社の収益内の旅費推定値、出張担当マネージャー調査、業界幹部のインタビューなどに基づいたもの。

それによると、景況感の向上や旅行者の行動を後押しするイノベーションによって、2017年の法人旅行市場は米国の旅行市場全体の3分の1を占め、1190億米ドル(約13兆円)に達した。

フォーカスライトのアナリストが、米国の法人旅行分野について注目する「4つのトレンド」は次のとおり。

1. 出張処理手続きの簡素化

信頼できるプロセスによって、旅行者は適切な選択ができるようになる。決済と経費処理をシームレスに統合することもその一つ。

2. ブレジャー(bleisure)の復活

ビジネス目的の出張を延長してレジャー目的での滞在もおこない、旅行先をより深く知る「ブレジャー」が復活の兆しをみせている。

3. バーチャルカードとデジタルウォレット

出張時にこれらが幅広く使用されるには、もう少し時間が必要。

4. 法人旅行プログラムに関する意思決定権の移行

マーケティング/調達担当者から最高技術責任者(CTO)へ、法人旅行の意思決定権が移行されつつある。将来的な判断を担う企業全体の資産計算システムと法人旅行プログラムを統合することが重要。

なお、同レポートでは、出張者の満足度を左右する企業規定項目を示す統計も発表している。

以下のグラフで示すとおり、出張時にエアビーアンドビーやホームアウェイなどの民泊(Private accommodation rentals)の利用を許可している企業は25%ほど。しかし、ウーバーやリフトなど、アプリによる交通手配(Ground transportation services booked via an app)を許可する企業や、出張をレジャー旅行として延長する「ブレジャー」(Leisure extensions to business trips)を許容する企業は約7割に至ることが分かった。

出張時に利用できるサービス:フォーカスライト資料より

同レポートでは、今後、世界経済の混乱や世界貿易戦争などの可能性もあるものの、米国の法人旅行市場は引き続き成長を続けるとの見通しを示している。

※編集部注:この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が公開した英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集しました。

※オリジナル記事:4 trends in U.S. corporate travel


詳細レポート「U.S. Corporate Travel Report 2018-2022.」

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