夏休み旅行動向予測2024、海外旅行は65%まで回復、人気は欧州、国内旅行は近場の傾向

JTBは、夏休み期間(2024年7月15日~8月31日)に1泊以上の旅行に出かける人を対象に、旅行動向見通しをまとめた。旅行意向については、「行く(”行く”と”たぶん行く”の合計)」と回答した人は調査時点で34.1%と前年から2.4ポイント減少。コロナ後、2022年は36.1%、2023年は36.5%と年々増加していたが、今年は減少する結果となった。

総旅行者数は、前年比4.1%減の6975万人と予測。国内旅行者数は、先行きへの不安に加え、新型コロナの収束により高まった旅行への意欲がある程度落ち着いたことから、同4.2%減の6800万人を見込む。海外旅行者数は、円安や物価高の影響を受けながらも、前年比1.2%増の175万人となり、コロナ前の65%程度まで回復する見通し。

総旅行消費額は、同3.2%減の3兆2743億円。うち、国内旅行は同4.2%減の2兆8560億円、海外旅行は同4.7%増の4183億円を見込む。また、国内旅行の平均旅行費用(単価)は、日数の短期化や、旅行先の変更などの旅行者の工夫などもあることから、前年並みの4万2000円、海外旅行では、円安や物価高に加え、旅行が長期・長距離化する傾向があることから、同3.5%増の23万9000円と予測している。

国内旅行は近場で分散、海外旅行は欧州が大きく回復

国内の旅行先については、居住地域内、居住地域の隣接県へ分散する傾向が見られるほか、前年と比較すると各地域から「関東」や「近畿」への旅行が増加。同行者では、「子供づれ(中学生まで)の家族旅行(24.5%)」が最も多く、前年から3.6ポイント増加した。利用交通機関は「自家用車(48.5%)」が最多。利用宿泊施設では「ホテル(62.6%)」が最も多く、次いで「旅館(22.5%)」となった。

JTBの宿泊・国内企画商品の予約状況をみると、7月3日付で前年並み。地域別にみると、首都圏発では3月に北陸新幹線が敦賀まで延伸された北陸、伊豆・箱根、中部方面が好調。

海外旅行について、行先人気トップは「欧州(17.5%)」。JTBは、パリ五輪・パラリンピックの影響も表れていると分析している。以下、「韓国(15.3%)」、「東南アジア(14.6%)」が続く。

7月3日時点のJTBの海外旅行の予約人数は、前年比30%増。好調な方面はハワイ、韓国、シンガポール、台湾などのアジア。また、欧州は前年から大幅に回復。米国へのMLB公式観戦券付ツアーも好調だという。

このほか、今後の海外旅行に対しての意向について、海外旅行の行先別の実施時期をみると、「すぐに行きたい」という回答は「ハワイ(11.6%)」が最も多く、次いで「欧州(11.2%)」、「オーストラリア・ニュージーランド(9.2%)」となった。

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