米国の航空会社サイトで閲覧数トップ5を分析、訪問者が最多になるのは火曜日、最低になるのは?

ウェブ解析会社のシミラーウェブは、米国における航空会社サイト利用状況に関する独自調査「US Airline Industry Overview 2017 Highlights & Insights」の結果をまとめた。それによると、米国のユーザーに最もよく閲覧されている航空会社のサイト1位はサウスウエスト航空(WN)、次いでアメリカン航空(AA)、デルタ航空(DL)。同5社が、米国市場における航空会社サイトへのアクセス全体の約69%を占めた。

この調査の対象は米国内ユーザーで、トップ100の航空会社サイトを対象に集計した。調査期間は2016年3月1日から2017年2月28日までの12ヵ月間。シミラーウェブは、世界の各種ウェブサイトを独自の手法で評価し、ビジター数やサイトの流入などを計測するサービスを提供する会社。その評価数値は、実態に近いものと評価が高い。

航空会社サイトのTop5は?

デスクトップとモバイル、両方のデバイスを合わせた合計で、最もよく訪問されている航空会社サイトの上位5社は以下の通り。

航空会社サイトへのトラフィック トップ10

1位:southwest.com(サウスウエスト航空)

2位:aa.com(アメリカン航空)

3位:delta.com(デルタ航空)

4位:united.com(ユナイテッド航空)

5位:jetblue.com(ジェットブルー航空)

同5社サイトの閲覧数は、今回の調査対象となった計100社サイト全体の69%と半分以上を占めた。なお、調査期間中に上位5位以外で最も閲覧数が大きく伸びた航空会社サイトは、チリのラタム航空(latam.com)と中国国際航空(airchina.us)だった。

上位5社のトラフィック構成比は以下のとおり。

シミラーウェブ:発表資料より

また、全体に対するサウスウエスト航空のサイト閲覧率は、デスクトップ経由の全トラフィックの21.6%、モバイル経由のトラフィックの同20.9%を占めた。また、上位5社はいずれもデスクトップ経由がモバイル経由を上回ったが、そのうちモバイル比率が最も高かったのはジェットブルー航空(B6)で、約49%をモバイル・サイトが占めた。

上位5社のデスクトップ対モバイル比率は以下のとおり。

シミラーウェブ:発表資料より

サイトによってデスクトップvsモバイル比率に大きな違いも

航空100社サイト全体へのアクセスをみると、デスクトップ対モバイルの比率は、平均すると52.4%対47.6%。そのほか、モバイル比率の高さが目立ったのはメキシコのビバアエロバス(vivaaerobus.com)でモバイル比率は88%。同じくメキシコのアエロメヒコ(aeromexico.com)が同78%、大韓航空(koreanair.com)が同74%。逆にデスクトップ比率が圧倒的に高いのはアイスランド航空のicelandair.com (デスクトップ比率68%)、イージージェット(easyjet.com)の同65%だった。

メタサーチではカヤックに存在感

また、検索エンジン経由ではなく、他サイト経由でアクセスしてきたトラフィック数は、上位5社では全体の17%を占めた。旅行業界では比較検索するメタサーチ・エンジンの競争が激化しているが、今回の調査では、5社のいずれも最大シェアを占めたメタサーチは「カヤック(KAYAK)」で一致した。2位以下のサイトは各社で異なる結果となった。

アクセス最多は週明け火曜日、最低は土曜

一週間の曜日によっても、閲覧数に差が出た。航空運賃は頻繁に見直されるため、消費者側も各種プロモーションに敏感だ。結果として、バーゲン価格を狙うユーザーが増える日、あるいはバーゲン価格が見つかりやすい日は、航空会社サイトへのアクセスが増加するというストーリーだ。今回の調査では、曜日別のトラフィック数が最も多くなったのは火曜日で、新しいプロモーションが打ち出される週明けの翌日という結果になった。一方、週末は比較的、動きが少ない傾向にあり、最も静かなのが土曜日。土曜日のトラフィック数は、火曜日に比べて30%減だった。

曜日別の構成比は以下のとおり。

シミラーウェブ:発表資料より

航空5社のコンバージョン率トップは「ジェットブルー」

自社サイト訪問者から予約を獲得するコンバージョン率は、2016年9月から2017年2月までの調査期間を通じて、常に最も高かったのがジェットブルー航空のサイトとなった。同社のコンバージョン率は、オンとオフ期、月ごとの差異幅が最も少なかった点も特徴的で、ピークとオフの差は13.4%にとどまった。

なお、上位5社のサイトでは、コンバージョン率が最も低くなる時期はいずれも同じで12月。同レポートでは、勤務時間が減るため、デスクで予約をする機会も減るのが原因と指摘している。一方、コンバージョン率が最も高いピーク時期は各社で分かれた。サウスウエスト航空では9月、AA、DL、UAはいずれも2月。ジェットブルーは10月と11月が最も高かったという。

9月以降の月間コンバージョン率は以下のとおり。

シミラーウェブ:発表資料より

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