日本航空(JAL)代表取締役社長の赤坂祐二氏が、2023年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。
赤坂氏は、2023年はコロナ禍という未曾有の危機により、一度は失われた価値あるものをもう一度取り戻す、「回復」と「復活」の1年にしたいと強調。コロナ禍の長期化や不安定な世界情勢により引き続き厳しい経営環境に置かれた財務基盤の再構築とともに、安全文化とJALフィロソフィという共通の価値観をESGに収れんさせ、事業を通じてサステナブルな人流・商流・物流を創出するという、新たな価値創造の歩みを進めていきたいとした。
発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。
2023年 新年のご挨拶
新たな年を迎えるにあたり、ご挨拶を申し上げます。
昨年は、コロナ禍の長期化や不安定な世界情勢により、航空業界は引き続き厳しい経営環境に置かれました。一方で、入国制限の緩和や、国内においては全国旅行支援などの需要喚起策がとられ、航空業界にもようやく明るい兆しが見えはじめた一年となりました。これまで温かく見守り支えてくださったすべての皆さまに心より感謝申し上げます。
JALグループは、2021-2025年度 中期経営計画に則り、安全・安心な社会とサステナブルな未来を創る決意を込めた「JAL Vision2030」の実現に向け前進してまいりました。目下の経営課題は、足許の収支の安定化、中期的な事業構造改革の推進による強固な財務基盤の再構築、そしてESGを軸とした長期的な企業価値向上の実現です。
コロナ禍における社会変化の中で、サステナブルな社会への関心は一層高まっています。これまでに培ってきたゆるぎない安全文化とJALフィロソフィという共通の価値観をESGに収斂させ、事業を通じて社会課題を解決することで、サステナブルな人流・商流・物流を創出するという、新たな価値創造の歩みを着実に進めてまいります。
今年は、コロナ禍という未曾有の危機により、一度は失われた価値あるものをもう一度取り戻す、「回復」と「復活」の一年にしたいと考えております。私たちを応援してくださる、お客さま、株主さま、地域社会の皆さまのご期待にしっかりとお応えし、日頃からのご愛顧に改めて感謝いたしますとともに、社会インフラとしての使命を果たし、「世界で一番選ばれ、愛されるエアライングループ」を目指して全社員一丸となって取り組んでまいります。
最後になりますが、本年はこれまで以上にJALグループの翼をご利用いただき、多くの人々やさまざまな物が自由に行き交う、心はずむ年となることを祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
日本航空株式会社
代表取締役社長 赤坂祐二